長いこと、長いこと私は世界を呪詛していたかもしれない。

 

言うまでもなく、人間の天敵は人間なのであり、

 

と、ある個体に対して限りなく残酷だ。

 

社会性を持つから、人を人というのであって

 

孤独で独りでいれば、その残酷さからは多少なりとも隔たりを持てる。

 

 

それが私の生存戦略だった。

 

人間からできるだけ遠く離れて

 

事実であるか妄想であるか現実には検証不可能な「世界(仮)」を作り上げ

 

夢遊病者としてそれと戯れた。

 

人間社会を終わったものとして

 

いわば遠くから「古代都市」を眺めるように過ごした。

 

 

 

それでも世界は、「人間も含めて」私に微笑みかけることもあった。

 

抱え込んだ呪詛を手放すことはないのだけど

 

 

この世界は宇宙は美しかったか?

 

美に問いかけられている。