知ろうとする、学ぶことが大切 | ラヴログ

知ろうとする、学ぶことが大切

【送料無料】食卓の安全学

【送料無料】食卓の安全学
価格:1,470円(税込、送料別)


食卓の安全学 「食品報道」のウソを見破る
松永和紀
家の光協会

商品の説明
食卓の安全学
食の安全にかかわるマスコミの報道ぶりの問題点や、一般的な常識のウソを指摘する。「遺伝子組み換え作物は本当に危険なのか」「無農薬農業が危ない」「体験談は信用度ゼロ」など、意外感があり興味深い。


(日経エコロジー 2005/09/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
内容(「MARC」データベースより)
「食品報道」の実例を紹介し、なぜ問題のある報道になるのかを整理し、構造的な問題点に迫る。より正確で深い情報をどのようにして得て、どんな筋道で考えたらよいかを検討し、これからの日本の食の課題を浮き彫りにする。

読みました。大変勉強になりました。

ところで、昨日スーパーで中国のネギが販売されていました。
そして、気がついているでしょうか?
おせんべいなどの米菓の原材料のお米が、アメリカ産、中国産、タイ産になっていることに。
震災の影響かと思ったのですが・・・。(米の価格増に対応?)
少し調べてみると、トレーサビリティ法により表示されているだけで、過去から外国産を使用していたのかもしれません。
対象事業者に課せられる義務と施行日

取引等の記録の作成・保存(平成22年10月1日より)
米・米加工品を(1)取引、(2)事業者間の移動、(3)廃棄など行った場合には、その記録を作成し、保存してください(紙媒体・電子媒体いずれでも可)。

産地情報の伝達(平成23年7月1日より)

(1)事業者間における産地情報の伝達

(2)一般消費者への産地情報の伝達

詳しくは産地情報の伝達の仕方をご覧ください。


http://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/kome_toresa/index.html#PageAnchor04
農水省より

さて、中国野菜といえば、ホウレンソウの農薬問題が思い出されます。
P21

 もう一つ、中国冷凍ホウレンソウ問題の背後には、日本と中国でクロルピリホスの使われ方が違っていた、という事情もありました。


クロルピリホスの残留基準がホウレンソウは厳しく、コマツナならその200倍の残留でも法的に問題なしとなっていたそうです。

P22

 つまり、クロルピリホスの問題は科学的なものではなく、制度、あるいは政治的な話でした。しかし、それを多くのマスメディアは「食の安全を脅かす」として報道したのです。


中国の人は虫が食わない野菜を日本人が喜ぶと知っているから農薬をつかっていたともいえ、中国ばかりを責めるのはおかしい、見栄えの良い野菜を望む日本人の姿勢も問い直されるとの話も掲載されてます。


BSE問題も同様です。

P48

 ところが、米国でBSE感染牛二〇〇三年に見つかって
中略
この若いウシに対する検査を、米国は問題としました。
「結果が出ないことがわかっている検査をするなんて、非科学的ではないか」と主張したのです。


これについて、非科学的でも政治的にやらなければいけないこともあるとします。

この方も、「科学的には何が真実なのか、ということと、政治的経済的な動きとを、きちんと分けて考えることが重要」と主張します。
政治と経済が一緒になっているような気もしますが、言わんとすることは政治と経済(科学)の切り分けと同様だと思います。

遺伝子組み換え食品についても、冷静な議論がなされず、実験で問題がある、しかし人体にリスクなしという結果でも、最後は伏せて誤解や危険を煽るようなものが多いそうです。

また、みのもんた症候群として、テレビで体にいいとされた食品の摂り過ぎで、かえって健康を損なう例もありました。


この本が信用できるのは、まず疑えという著者の主張です。
しかも著者自身さえ、読者に疑ってくださいといいます。

知ろうとする、学ぶことが大切なのですね。