それって国産? | ラヴログ

それって国産?

新聞にタイの洪水で、ホンダのライフディーバが発売延期とあった。

なぜ?

アルミホイールが届かないからだそうだ。
名ばかりの国産品、日本車よお前もか?(冗談です)

これを読んで、天ぷらそば論法を思い出した。

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P141
・天ぷらそば論法
非常時に備え、食料の確保を
 昨日の昼食は天ぷらそばであった。純和風の店で純和風の食事をとる・・・・・・しかし私は本当に日本食を食べたといえるだろうか?左のイラストと票を見て欲しい。天ぷらそばの主役であるそばとえび、そしてそれを加工するための油に至るまで国産品の占める割合はわずかなものだ



という、どこかで聞いたような例文です。

それに対しての批判はこうです。

P143

外食で1000円の天ぷらそばを食べたとします。このとき、私たちが購入したのは何でしょう。奇妙な質問かもしれませんが、落ち着いて考えてみてください。そば屋に行って、そば粉と冷凍えびと揚げ油を渡されるということはありません___当然ですね。

私たちが購入したのは原材料ではなく、完成品としての「天ぷらそば」です。そば屋で天ぷらそばを食べるということは、「店の人が原材料を調理してくれたものを、清潔な店内で食べ、店の人が後片付けしてくれる」という一連の行為を購入することを意味します。



要するに、最初の例文の誤解は、私がそば屋に行って、原材料を渡されたという想定のものです。
日本製はお店のサービスだけではなく、その原材料から製造されるそば粉や揚げ油が日本製であれば、それらも含めて日本の付加価値です。
つまり、1000円の天ぷらそばに含まれる海外での生産分は、せいぜい2割程度になるとか。
これはもう自動車が海外製の部品をつかっていても国産品というように、天ぷらそばも国産と呼んで差し支えないでしょう。
この辺に、日本の輸入依存度、貿易依存度が高いという印象を生んでいる要因があるのではないでしょうか。




P146

次に食料安保について考えてみてみましょう。貿易が自由にできる限り、食料自給率の高低は大した問題ではありません。
現在食料品は、日本で作るより海外から輸入した方が安くつくのですから、海外から輸入すれば良いだけの話です。

これに対して、「輸入食料品は危険だから」という批判が考えられますが、これは完全にピントがはずれています。
消費者が海外農作物を危険だと考えているならば、いくら輸入食品が安くてもなかなか売れないでしょうし、その結果として輸入は減少するでしょう。



自給率を前提とした食料安保に有効な政策は、農業保護ではないでしょう。
輸入をどう確保するかです。