コメントの補足3 | ラヴログ

コメントの補足3

さて、もう一度おさらいです。

ミクロとは各家計や企業など単体での視点です。
マクロとは国全体の視点です。

フロー=GDPです。


ご存知のようにGDPの三面等価から

生産=分配=支出(どうもこの支出、消費面ばかり強調されすぎていますよね)
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総生産=総分配=総支出=GDP

要は一年間で生産したものの利益が分配されて、すべて消費されます。(貯蓄、預金ではなく使われなかったお金全部も投資された先で消費されます)


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この三面等価のうちの分配面に注目してみましょう。

分配(所得)=消費+税金+貯蓄

設けたお金は、消費されるか、納税するか、貯蓄(預金ではなく使われなかった残り分)しか向かうことができません。

このうち、上のグラフの黄色い部分、貯蓄は3つへ投資され消費されます。


貯蓄=公債+企業投資+海外投資

へ向かいます。
これらから

GDPは総需要=総供給=総消費ということが分かります。

貯蓄の内訳を見てみましょう。
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これを見ると、投資(債務)の主体が企業ということが分かります。

投資という形で消費された一部が

国富(非金融資産)+金融資産=ストック

になります。
ストックはすでに使ってしまったお金(債務)ということが分かります。

債権者が取り崩そうとすると、フローレベルで稼いだお金か、ストックをやはり誰かがフローレベルで稼いだお金で肩代わりできなければ、取り崩すことが出来ません。

分配≒所得なのですが、この中に利子なども含まれているのでストックの利子を消費に回してもGDPは変わりません。というか、すでにGDPの中に含まれているのです。

つまり、取り崩すお金もGDPに含まれていて(その年のフローで賄います)、それを超えるお金は取り崩すことができないというか、取り崩した(取り崩せた)としたらすでにGDPに含まれている(順番として企業がフロー増で稼ぐのが先)のです。

ミクロ(各家庭や各企業)で見れば、取り崩した家計は収入増ですし、それを消費すれば代金を得た企業は売り上げ増になり、あたかもストックからフローが出来たかのように見えます。

ですが、先程述べたようにすでにフローに含まれたお金を使っても、消費だけが増えることは無いのです。

仮に増えたとしたら、その取り崩す分以上に生産が必要になります(つまりGDPを増やす)
ですが、10兆円でGDPの約2パーセント?を増やすということは、現在の潜在成長率を越える成長が必要になります。


消費拡大しないのは、取り崩して得た収入分を誰かが肩代わりしているので、差し引きゼロになり消費が増えたことにならないという意味です。

もう一度GDP、フローの意味と、ストックについて、マクロでの視点で考えてみてください。