コメントの補足2 | ラヴログ

コメントの補足2

まず大前提として

金融資産の取り崩しはミクロ(各家計、企業)では可能。
マクロ(国全体)では不可能。

他には

・ストックからフローへ回すことは原理的にできません。

・貯蓄率の低下で金融資産を取り崩され始めると、海外からの投資が必要になります。

などです。



何故か、言っていないことをレスしてきた方が居たので、例を挙げますと・・・

「タンス預金」
「現金をかばん」
「火に投げ込まれて灰」

これらについては、まったく想定していないので的外れな反論です。

「お金を下ろして使われても、また企業から金融機関に戻るだけ」

これも、ミクロでは可能です。
だから否定していません。





次の例ですが・・・

金を使う
 ↓
消費増
 ↓
景気が上向く

これはミクロとマクロを混同しています。

ストックから使われた場合、お金は移動するだけ。なので、フロー増にはなりません。

ここは、移動するだけという意見もありましたが(しつこいですが、僕はそれは否定していません)、消費増という間違った認識の方が見受けられます。

バランスシートを移動した後に、それが何らかの形で運用されてバランスシートが拡大するという意見もありました。

これらの消費増、バランスシート増もその前段階で起きる事象を無視しています。

誰かの資産は誰かの負債。

家計が銀行の預金を下ろす→銀行の資産と負債減少
家計が消費→企業へ→金融機関→運用

移動するだけです。バランスシートに変化はありません。

投資増はそれとは別の、家計、企業、政府が借金をすることなので別の議論です。


資産=負債です。
それが取り崩しされはじめたら、対応する負債も減ります。

に対する反論、

その時は日銀がお金を刷って、渡せば良い。

というのも日銀は債務者ではありません。
金融緩和とは別の話です。



団塊世代が資産を取り崩して消費したら、バランスシートの借り方でお金が「家計の資産」から「非金融法人企業の資産」に移るだけです。



マクロでは取り崩せませんし、消費されてもGDP(フロー)増にならないのです。
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