子供の頃、幼稚園に入る前なので記憶もおぼろげなのだが代々木上原に住んでいた。今でこそお... 子供の頃、幼稚園に入る前なので記憶もおぼろげなのだが代々木上原に住んでいた。 今でこそおしゃれな街になったようだが当時は小豆を店の奥で煮ている和菓子屋があったり、炭火で一枚一枚焼く煎餅屋があったりのんびりとした商店街の記憶がある。 坂道を登った所に神社があり節分になるとお相撲さんが豆を撒いた。 当時の僕はどういうわけか小田急線の時刻表を覚えていたらしくロマンスカーが通る時間になるとせがんで駅まで観に行ってたらしい。 これは小学生になって聞いた話なので実際の記憶はあるのかないのか…。 この便利な時代になっても最寄駅の踏切には当時の僕くらいの男の子が飽きもせずに電車を見ている姿を見かける。 日曜日の午後、ターミナル駅には私鉄JR特急鈍行といろんなタイプの電車が通る。 若いお父さんに抱っこされた男の子が生まれて初めて見たような目で電車の姿を追っていた。 電車に乗って何処にも行かなくても1日ホームにいても飽きないのかもしれない。 男の子は元来鉄ちゃんのDNAを持っているのかもしれない。 大人になってもそういう人はそのDNAが生まれたままの姿で息づいているんだろうな。 たいていは大人になるにつれあの頃の憧れやワクワクはいつの間にか消えていき、その記憶さえもなくなってしまう。 電車の姿を無心で追う男の子の後ろ姿を見るたびに旧型のロマンスカーの姿が記憶からぼんやりと浮かび上がる。 Yoshitami Hiyamaさん(@lalalalabomba)が投稿した写真 - 2015 Sep 12 11:36pm PDT