私たちが教室で使っている活動の要は、
ラボ・ライブラリーと言って、
日本を含む、世界中の名作物語と、
その音声CD💿のセットなんです。
(現在は、CDだけでなく
ネットでマイページから購入したライブラリーの音声を聴くことができますけども
)
子どもたちは、それをお家で聞いてきて、
教室で集まったら、みんなで劇にするわけなんです。
子どもたちは、物語に語られているテーマ性だったり、
メッセージだったりを話し合うだけでなく、
この場面をどうやって身体で表現する?
…と話している時に、
時々ぶつかるのが
実体験がなくて、想像だけでは
リアリティを引き寄せられないこと。
だったりします。
藁葺き屋根の家に住んだことがないから
どんなお家かわからないとか。
同じ日本なのに、土間や、かまどが分からないし
その使い方も分からない。
昔の子どもたちが。部屋の中で何をして遊んでいるのかがわからない。
ゲームなんかするわけないじゃん!
絵本はあるのかな?
おはじきとかはあったんじゃない?
えー?そんなガラスみたいの、昔もあったの?
と、話し合い、図鑑や資料で調べて
あー、外でおままごととか、木登りとかやってるみたいだね
と、知りたいことが分かることもあります。
調べた事を持ち寄ってシェアする様子に、
なんてアカデミックな教育現場だ💕と感動することもしばしば。
でも逆に、頭でっかちになりすぎて、
リアリティばかりを追求してるわけじゃないから もっと想像して!
もう調べ物はいいから、身体動かして!
と注意する事も出てきたり。![]()
指導者としてはそのバランスが難しいのですが。![]()
実体験によって、急に心のこもった動きや
台詞になる事もあるので、
時々、必要があれば
なんとか、経験できないものか?と思案します。
十五少年漂流記に取り組んでる時のこと。
「夜の森を歩いてる」というのに、
子どもたちの動きを見ていると、
その辺のコンクリートの舗装された道を歩いてるみたいで…。![]()
想像してもわからなくて
結局、合宿をすることにしました。
海沿いの合宿所を探して
夜、灯を消して森の中を歩きました。
そうすると、
・ドニファンたちもさすがに心細かっただろうね。
・こんなに真っ暗だとは思わなかった。
・そもそも、子どもだけで無人島に漂流するなんて…俺なら生き延びる自信がない。
なんて。
それまで、子どもだけで島暮らしなんて
ピーターパンのネバーランドみたいに
わいわい楽しんでいた子たちが、
急に、深く考えてみるようになったりするのでした。
年長者のブリアン役は、
・ここでは自分がしっかりしないと!と無理して色々背負ってる感じ
と言い、
まさに役になりきった瞬間でした。
実際には年齢の違う子が、役同士では親友役で、
なんだかぎくしゃくしてるから、
実際に遊んでみなよ!と私が提案して
お家に遊びに行かせてもらって、
心の距離を詰めたこともありました。🤣
でも、実体験がうまくいくことばかりではないのです。![]()
ターキッシュデライトってどんなお菓子なんだろう?
って、みんなで想像していたら、
・雪の上に魔法でできたものだから
ちょっと冷えてる。
・ふわふわしてて白い砂糖がかかってる。
大きさは大福くらい。
・いや、もっと小さいよ、きっと。
・デイライトって言ってるから
キラキラ宝石みたいに光ってるんじゃない?
…なんて、素晴らしい想像力✨炸裂![]()
それなのに、本物を取り寄せて
みんなでワクワクしながら
食べてみたら…
・不味い。![]()
・トイレの芳香剤を食べてるみたい。![]()
そんなわけで、ナルニア国物語に取り組んでいたときには、
エドマンド役は、まずいターキッシュデライトではなく、
自分の一番大好きなお菓子をもらったということで、想像する事に、戻っていったのでした。
でも、実体験は
みんなの共通認識を連れてきてくれる
共通の思い出でもあるので
私は大好きなのです。![]()
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