中小企業の人事制度 「やっぱり人ですね」::ラボ・ジャパン株式会社 専務取締役 佐藤なな子ブログ -6ページ目

宋文洲氏×岩崎

宋文州氏のメルマガには、思わず前のめりになる記事が多く、

とても惹きつけられます。


今回の記事も、まさにそのようなものでした。


時代はどんどん変わっていきます。

ただその波に乗れなければ、古い時代にしがみつくだけの老害になるのです。


そんな生き方は、したくないな・・と切に思います。


抜粋転載いたします。


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1.論長論短 No.155

「真面目」の問題か
宋 文洲

「オリンパスはもともと真面目な従業員と高い技術力を有する健全な企業で、
企業ぐるみの不祥事が行われたわけではない」、「悪い意味でのサラリーマン根性の集大成」、「経営中心部分が腐っており、その周辺部も汚染されていた」、「ワンマン体制が長く続き、誰も社内で本当のことが言えない状態が続いた」・・・

これがオリンパスの第三者調査委員会の報告書です。「真面目」、「サラリーマン根性」、「腐っている」・・・第三者調査委員会に期待しているのは事実の調査であり、正義の調査ではないはずです。

オリンパスの財務諸表の作成に数十人がかかわるでしょう。十数年にわたって千億以上の不良資産を隠してきたのに社員が気付かないのはアラビアのおとぎ話でしょう。彼らが命令される作業を密告することもなく「真面目」に働いたのは確かです。

面識のある人は分かりますが、菊川さんや岸本さんは超がつくほど真面目な人です。たぶん誰も着服していないと思います。彼らが三代にわたって苦しいリレーができたのはむしろ「俺が真面目に働いている。私利私欲のためではない」という自負があったからと思います。

経営の中心は本当に腐っているのでしょうか。菊川さんは岸本さんからの不正会計の引き継ぎを除けば、日本企業によくみられる普通の老害でした。むしろオリンパスの経営は多くの大手企業の中でまだマシな方です。それが業績にも株価にも如実に現われていました。

鈴木正孝さんというグローバル事業を大きくした専務が居ます。彼がリードしてきた中国・アジアの内視鏡事業はオリンパスの業績を支えただけではなく、何でもありの中国市場でも厳しいコンプライアンスポリシーを守ってきました。鈴木さんも経営の中心に居ますが、腐っているどころか、菊川さんと闘ってきた、本来社長になるべき人物です。

日本の大手企業では、率直で業績をあげて人気もある取締役は社長になれません。男のやきもちは恐ろしいもので、在任中の社長よりも人気があってはなりません。だから後任社長はロシア人形マトリョーシカのように必ずそっくりの人が出てきますが、矮小化していくのみです。

今となって隠ぺいを主導してきた元社長をワンマンだのサラリーマン根性だの批判するのは容易いことです。しかし、強引にCEO椅子にへばり付いても、菊川さんにはとてもワンマンの力がありません。彼の根性は80歳過ぎても会社に行く多くの「真面目な」経営者達の共通の根性です。

調査委員会のメンバーもそういう「真面目」な方々でしょう。「腐っている」などの感情剥き出し表現をみると思わず笑えてしまいます。ばれたことを調査に行くのだから真面目なことを言うぐらいしかやることがなかったでしょう。

コンプライアンスは茶番、社外取締役は茶番、株主総会は茶番、第三者調査委員会も茶番です。53億のライブドア事件はいきなり強制捜査と社長逮捕から始まりました。いっさい茶番がありませんでした。

なぜでしょうか。堀江氏が不真面目だったからです。しかし、忘れてはならないのはこんな真面目な調査ができたのも、不真面目な外国人のおかげでした。彼がいなければオリンパス事件はなかっただろうと、読者の皆様は思いませんか。

P.S.
この原稿が完成した朝のニュースを見て嬉しくなりました。25歳の青年が創業した会社をマザーズに上場させました。今日から「宋メール」に寄稿してくださる岩瀬さんも日本経済界の若手ホープです。若手経営者を心の底から応援したいと思います。

葛藤しながら苦しみながら自分の原稿をやっと完成しました。ほっとしたところで岩瀬さんの初回原稿を読むとびっくりです。テーマこそ異なりますが、根底にある問題意識が同じです。まったく相談していませんのでどうぞその共通点を楽しんでください。

今年も残すところ僅かになりました・・・あっ、年末挨拶を次回にします。

(終わり)




2. ライフネット生命保険代表取締役副社長 岩瀬大輔さん新連載 第1回

シルバー民主主義の限界
岩瀬 大輔

世間からは「やんちゃ」と評価されることが多いある経営者の方が語った若手時代のエピソードが印象に残っています。自分の提言が無下に却下されたことに対して、次のように役員に対して噛みついたそうです。

「貴方はこの会社にあと数年しかいないかも知れないが、僕はあと30年以上ここに勤めることになる。だから、僕らの意見にこそ耳を傾けるべきだ」

医療費の受診時100円定額負担導入や、年金のマクロ経済スライド発動による給付抑制といった、持続可能な社会保障制度を構築する上では至極まっとうな政策がことごとく難航ないし頓挫している様を見るたびに、このエピソードを思い出します。高齢者が政治に大きな影響力を持つ「シルバー民主主義」が限界に来ているのではないでしょうか。

中央政府の歳出は92.4兆円(2011年度当初予算ベースで)ですが、ここから国債の利払いと元本償還のための国債費21.5兆円、地方自治体への「仕送り」である地方交付税交付金等17.4兆円を引いた、国の実質的な政策的経費は53.5兆円です。このうち、年金・医療・介護等に充てられる社会保障関係費用は28.7兆円であり、5割以上を占めています。

いまや、国の予算のあり様を議論すること(それがすなわち政治ですが)は「高齢者の費用を誰がどのように負担するか」を議論することを核にしていると言えます。

ここで注意すべきは、高齢者は社会保障を受益する立場にあるため、将来世代の負担を軽減するために受給を抑制するインセンティブが働かないことです。また、自身の生涯を終えた後の社会については直接的な利害関係を持たないため、「長期に渡る社会保障制度の持続可能性」について優先順位が低くなりがちです。もちろん、国の将来を思う年配の方々がいらっしゃることは否定しませんが、自らの利害を最適化するように経済合理的な投票行動を取るならば、上記のようになるはず、というわけです。

普通選挙が前提としていたのは、現役世代が有権者の中核となって、扶養する親の世代と子の世代の双方を慈しみ、長期に渡ってバランスがいい判断をすることだったと考えられます。超高齢化した有権者の人口構造が、地域による投票価値のバラつきをもたらす「一票の格差」や若年層の低い投票率と相まって、構造的に国の持続可能性を軽視した政治判断を生み出す原因を作っています。

では、この問題を解決するためにはどのようにすればいいでしょうか。まずは「一票の格差」を是正するとともに、若年層の投票率を高めるための施策(例えばネット選挙の導入)を取り入れることが考えられます。また、「年代別の選挙区」を設けることも提言されていますが、これによって高齢化の影響をある程度中立化することが可能になります。

さらに大胆なアイデアとして、未成年の子供にも選挙権を与え、親が代理投票する「ドメイン投票」という制度が研究されています。冒頭のエピソードと同様、将来の国のあり方についてもっとも大きな利害を持つ彼らの声を無視し続けることは許されるべきでなく、公平の観点からも考慮に値するでしょう。

わが国は世界でも類を見ない超高齢化社会のフロントランナーとして、創造性を働かせて、そして勇気を持って、新しい制度を打ち出していくべきです。なお、上で述べた問題は国だけでなく、自身の引退するまでの短い期間だけを考えて経営陣が改革に踏み出せない、わが国の大企業も同様であると言えます。

(終わり)

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企業研修の仕事をしていると、組織そのものや、

組織に属している人々の心情などを、目の当たりにします。


私は地方に住んでいますので、大手上場企業よりも、

中小企業の組織を、毎日毎日見ています。


躍動する組織。

この理想を、追っていくことができたなら。

そんな風に、この記事を読みながら感じました。

今日の「人づくり川柳」

今日の「人づくり川柳」


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ノー残業

その日に限って

残業上司


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せっかく決められた「ノー残業デー」なのに、

上司が、そんな日に限って残業…


まさか、上司を残して早々と帰る訳にはいかず、

「お付き合い残業」。


なぜ、この日に限って、この上司は残業するのかな~?

今日の「人づくり川柳」

今日の「人づくり川柳」


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知りません

聞いていません

名ばかり上司


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最近、「ガキの使い上司」が増えています。


部下が経営方針や戦略を確認すると、

「それはよく知らないな~」

「細かい事は、聞いてないな~」と、

はぐらかす。


上司から部下について何か確認されても

「知りませんでした」

「報告を受けていませんでした」と、

責任逃れ調。


人財不足で、ポストありきの人事で、

よくある名ばり管理職。


こんな上司がいると、

部下は、本当に不幸です。