母から電話があった。

たわいもない会話だったが

あたしも母も年をとったな、と思った。


今まではずっと「母」は「母」で

それ以上でもそれ以外でもなかったのに

最近は「母」を一人の「人間」としてみてる自分がいる。


「母」のこれまで生き方を

羨望したり、また軽蔑したり。

そんな自分に、すごく年を感じる。



一人暮らしをして良かったこと。

それは家族の存在を再確認できたこと。

両親はあたしが(子どもたちが)

一人ぐらしをしたことで

何が変わったんだろうか?




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




「普通に育ってくれればよかったのに」

と、この間、母から言われた。

「普通ってなに?」

と、あたしは聞き返した。

「普通に就職して、普通に暮らしてくれればいいのに」

と、言った。

「普通に育てなかったからじゃないの?」

と、あたしは言い返した。

「・・・そっかぁ・・・」

と、母は言った。と、また母は言った。

「普通でよかったのに」




母もきっと

少しずつ、「何か」を受け入れるために

変わっていっている気がする。


あたしは、その流れを

ただじっと、見守りたい。

母に感謝する中で、見守りたい。