この時期、ゼミ生は計測部位と計測方法のチェックをおこなう。
実践経験は陸前高田の被災動物標本資料の整理の手伝いを兼ねた実習で実施してみてもらった。
あのような作業を自分の分析対象とする資料でもやろうと思えば良い。
では、なぜ計測をするか。
それは「数値分析によって客観的に状況を把握するのが〈当然〉と考える御時世だから」と言っても良い。
つまり、定性的な説明ではみなさん飽き足らないのである。たとえば、「ネコの体格は大きい方」って言われても、全くどんな基準で言われているのか、どれくらいの大きさのバラツキがある中で、それが「大きい」+「方」なのか??このような曖昧な表現は、ほぼ「何も言っていないに等しい」ということである。
卒論発表会で、「何故そのような結論が出たの?」と聞かれたときに説明する方法として便利なのは統計分析である。統計分析に利用しやすいものは数値データである。「何が何点出ていた」といったような単純なデータよりは、「どんな大きさの何が、何点出た」の方が説明には好都合である。
何点出たのかという問題を分析するには、大標本法といえるオーソドックスな統計分析が実施できると良い。大標本法を用いて統計分析を実施したいなら、サンプルは25個体以上が欲しい所である。
その25点をどのように集めるのか。何を観察するのか。何を明らかにしようとするのか。
計測項目を決定するのは、そのような事を考えるプロセスであり、その結果、夏休みにかけて実施する資料調査旅行の行き先が決定されて行くのである。