こんにちは。
日本一時帰国中です。
車で旅行しております。
今回は旅の途中にあったある出来事を書きます。
・
・
・
夫のお父様は数年前に他界されました。
あれから4年たち
今回西日本を巡る旅というので夫が「行けたら」と
「行けたらでいいんだけど岡山に寄りたい」と話していました。
「ちょっとでいいんだ」
・
・
・
夫が小さな頃、義理父は単身赴任で岡山に数年住んでいたそうです。
夫は小学生。岡山は行ったことはなく
その後もそこの話はよく聞いたのだけど
訪れたことはなかった。
川で釣りをしてたとかそういう話が断片的に思い出される。
親父が見ていた世界を見ていたい
そこに行ってそこの空気を感じてみたい
それで夫はお母様から単身赴任先の場所を聞き
広島からの帰り道、岡山へ行きました。
車だったのでね。何とでもなった訳です。
我々の旅はいつもこんなだ。
・
・
・
その場所には大きな川がありました。
「旭川」
ここで釣りをしたのだろう。きっと。
お義父さんがお蕎麦好きだったのもあり
近所のお蕎麦屋さんを探して行きました。
もしかして同じお店で食べたかもしれない。
新しいお店だったので
きっとお父さんはここで食べてはないよねと話しながら。
40年も昔のことです。
お父様の勤めていらした会社へ行ってみました。知ってる人などいないだろうといいながら
夫は中へ入り聞いてみたそうです。
すると・・・30年以上お勤めの人がいらして
お父様の苗字は覚えていると。
確かにいらっしゃいましたと。
そして会社は移転してしまったので
元々あった場所へ行って見ますか?と住所を教えていただけました。
行きました。
そのビルは他の会社になっており
その前に古めかしい「中華料理」のお店がありました。
もしかして、親父はこのお店に来ていたかも。きっと。
お店をノックしてみたのです。
・
・
・
「XXさん?聞いたことあるよ」
「片山さんの?(仮名)」
片山さんとは夫の親戚でその会社の経営者だった。
その右腕として夫のお父様は仕事をしていらしたそうです。
「片山さんは今でもこの店に来るよ」
その片山さんとは、他界された片山さんの奥様でした。
【略図】
◎片山さん(経営者で他界)= 奥様(83才でご健在)◎
↓親戚=お父様(単身赴任で右腕だった)
↓息子(夫)
繋がった。
その奥様がいらっしゃるという別会社を聞いて
尋ねて見ました。
・
・
・
夫の遠い親戚にあたるその人は83才で女性で
別の会社を運営されていました。
受付で聞いていただくと「知っています」「是非会いたい」と
部屋へ通され、夫とその片山さんは奇跡のような感じで会えました。
「ええ、覚えています。もちろん。XXさんの写真は家にたくさんあります」
「奥様(夫の母)もよく存じておりますよ」
「私の家にも泊まりに来られたこともありました」
涙目でした。何度も何度も込み上げるものがあったようで涙ぐんでおられた。
そのまま、片山さんの家に招待され
お父様の物凄く若い頃の写真を見てお話を聞きました。
夫はたどり着いた。
お父さんの過去に。知らなかった歴史に。
若い頃のお父さんに会えたんだ。
これは奇跡でも何でもない。
夫がここへやってきてノックをして尋ねたからこそ。
自分でドアをあけたからです。
きっと夫のお父さんは
ここを歩いたのだろう。40年前に。
家に残した家族を思いながら。
早く帰って可愛い盛りの小さな息子(夫)に会いたいと思いながら。
お義父さん、私達が会いに来れたよ。
お義父さんの過去に出会えた。
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_301.png)