ヨセミテドライブ

最後に向かったのは

ヘッチヘッチーでした。

 

ヨセミテバレーから車で1時間〜1時間半。

 

再び国立公園入り口です。

 

次はどんな所かな。

 

料金所もありパークレンジャーに梅ちゃん大人気。

冬期は入り口が5時に閉まるので

それまでに帰ってくるようにとのこと。

 

車に載せるパスのようなものをもらい

帰りに返すようになっていました。

 

そしてヘッチヘッチーが見えてきます。

ここはダム。貯水池。

ヘッチヘッチーとはカリフォルニアの

渓谷と貯水池の名前です。

 

立派な滝も遠くから見えてきます。

ワパナ滝かトゥエウララ滝か。。

 

そしてダムに面して

キャンプ場みたいな施設やトイレなどがありましたが

誰もいませんでした。

ダムの脇を少しだけ走ります。

 

右に見えるのは大きなコロナロック。

下から見上げるとどんなに圧巻な景色だったでしょう。

 

ここはトゥオルミ川が作る巨大なV字型の渓谷。

ヨセミテは100万年前からシャーウィン氷河によって作られていますが

それが、ヘッチヘッチーバレー、ヨセミテバレー、

キングスキャニオンです。

 

ヨセミテバレーに比べてヘッチヘッチーは氷河化が進んでいたので

岩や谷はより丸みを帯びた形になっているそうです。

 

マーセド川の3倍あると言われるこのトゥオルミ川が

より巨大な氷河を作りました。

 

確かに、ヨセミテバレーに比べて

岩が尖っておらず丸い感じがします

優しい感じ。。。

 

ヨセミテに何度目かに訪れた随分前、

話しかけられたアメリカ人との会話の中で

「ヘッチヘッチーに行った事ないので行ってみたいんだ」と話すと

 

すごく嫌な顔をされた思い出があります。

ヨセミテ愛好者にとってここは「タブー」

大切な渓谷を潰されダムにされたと。

 

ヨセミテを愛したジョンミューアが初代会長の

シエラクラブが

当時、このダム建設に反対しました。

今でもこのダムを

元の素晴らしかったヘッチヘッチーバレーに戻そうという

運動はあるそうです。

 

そんな中、私は「あんな所へ行くもんじゃない」と言わんばかりに

嫌な顔をされた、白人の年配男性が忘れられず

なんとなく行くのをためらっていました。

 

場所がLAと逆方向で

わざわざ行くのにちょっと遠いという理由も。

 

1850年頃かそれよりもっと前から、ここはネイティブアメリカンが住んでいました。

ヨセミテバレーより温暖だったため

豊かな牧草地だったそう。

 

カリフォルニアゴールドラッシュにより

開拓者がやってきます。

 

人気だったヨセミテバレーより山奥で不便だった為

訪れる人は少なかった。

おまけに温暖で水が豊富だったため

夏は「蚊」が洋服の色を変える程大量に襲ってきたそうです。

こわい・・

 

夏のイエローストーンの蚊もすごいですよ。

 

1908年ウィリアムキースの有名な絵。

「ヘッチヘッチーとキャニオン」

 

本物を見てみたかったと

誰もが思う1枚。

 

そしてここはダムになりました。

 

1906年のサンフランシスコ大地震がきっかけです。

詳しい経緯はネットで幾らでも出てくるのでここでは省きます。

 

今や環境保護代表のようなカリフォルニアですが

当時は増える人口と産業を拡大するために

 

「ここに湖があるとより渓谷は美しくなる」と主張していました。

 

もちろん、ジョンミュアをはじめ

反対派との論争を繰り広げましたが

 

最終的に1913年、議会で承認されます。

 

そして1934年に最初の水がサンフランシスコに到着。

 

その後の発展はご存知の通り。

私がアメリカに来た80年代90年代は

サンフランシスコは「活気もなくおわってる」イメージでしたが

 

今はアメリカ経済の中心でもあるシリコンバレーにより

サンフランシスコは金持ちしか住めない街に変貌しました。

 

その街の発展の源は

このヘッチヘッチーの水と水力発電による電力です。

 

と言う様な説明が載ってました。↑

 

そしてここの水は全米でも最も美しい水と言われています(それは全米で6箇所あるそうです)

 

人間が入る事やボート利用など、厳しく制限されているのもその理由。

 

その中で現在トランプ大統領は

初めて「制限付き」の貯水池でのボートを許可する事を

検討しているんだとか。

 

うえー!

 

強力なデモクラシー都市サンフランシスコ、カリフォルニア。

巨大な経済都市として発展し続けるシリコンバレーを支える

ここの水力発電と水。

 

 

それがヨセミテ国立公園の中にあるのです。

 

 

 

滝の下まで行ける短いトレイルが人気のようです。

行ってみたかったけれど

犬は行けないので私達が見学したのはここまででした。

 

ヘッチヘッチー、

ヨセミテのもう一つの顔。

今回の旅で1番思い出深く残ったと

夫は話していました。

 

売店等何もありません。

ランチにヨセミテビレッジで買ってきたチキンを

ここでいただきました。

 

その味の美味しかったこと!

 

駐車場わきにピクニックテーブルがあります。

 

 

陽が暮れる頃にヨセミテを出発。

そのまま家に帰ります。

ここを5時に出て家に11時着でした。

FWYに出るまでが遠かった。

 

柴犬と行くヨセミテ国立公園。

 

 

またインスタの方でお気に入りの写真をいくつかUPしますので

ご覧ください。

 

 

旅行記はこれで終わります。

お付き合いありがとうございました。ニコニコ