プールA:
アントワン・デュポンが受けた危険なタックル
この週末、1次リーグは早くも第3戦となりました。どこの国が決勝トーナメントに進めるか、それともプールは混戦するのか、ワールドカップは、ますます面白くなっていきます。
プールAではフランスがナンビアと対戦しました。前回、ウルグアイに苦戦したフランス。ベストメンバーで臨みます。ナンビアを完全シャットアウトし、結果は今大会、最多得点96対0で勝利しました。しかし、後半5分、フランスチームのマエストロ、アントワン・デュポンがヨハン・デイゼルの危険なタックルを顔面に受けます。
タックルを受けた直後は、かなり痛そうでしたが、そのままピッチを去る時には、決して痛がるでもなく、悔しがるでもなく、ほとんど無表情で、涙だけが流れていたのが印象的でした。
既に、頬骨にプレートを入れる大手術を受けたデュポン。
10日以内にチームに復帰するとのアナウンスがありました。
そして、彼自身、SNSで沈黙を破りました。
Touché mais pas coulé. Show must go on
(触れはしたが、沈んではいない。ショーは続かなくてはならない)
Hâte de retrouver le groupe
(グループに再び加わるのを楽しみにしている)
Merci pour vos messages
(メッセージをありがとう)
彼の一連の行動から、ワールドカップにかける意気込みを感じずにはいられません。
しかし、本当にチームに戻れるのか。戻るべきなのか。
私は、彼の回復を祈るばかりです。
スタッド・トゥールザンの会長ディディエ・ラクロワは、フランスチームはアントワン・デュポンなしでプレーすることを信じていると言っています。
私は今回ほど、危険なタックルが及ぼす影響について考えさせられたことはありません。ラグビーが進化していく中で、プレーがより早く、より力強くなっています。選手をフィジカルにメンタルにどう守るか。それは、危険なタックルをしてしまった選手、された選手、両サイドです。
以前のブログで申し上げたように、選手にもそれぞれ家族があります。私たちはそれを忘れてはいけないでしょう。
一方、フランス対ナンビア戦の前日、同じプールAでは、イタリアがウルグアイと対戦。イタリアは、前半、ウルグアイに苦戦します。イエローカードを出して、リードされて折り返します。しかし、後半開始直後のトライで、流れを自分たちに呼び寄せ、結局ボーナス点を奪う4トライを上げて勝利しました。
1次リーグ、フランスはイタリア戦を残すのみです。
Allez les Bleus!