15年前、オーラソーマのイギリスの研修の際にちさこ先生との出会いがありました。
ちさこ先生は研修にいらしていた方々の中でも年長者で、人生経験も学びも器も深く、人格的に素晴らしい方でした。
初対面から筋が通った凛とした佇まいの中に、魂がギュ〜ッと優しく抱きしめられるような幸福感がありました
研修中、ある絵のお話をしてくださいました。
研修の2ヶ月ほど前にヨーロッパの美術館に、あるアートの原画を見るためにタクシーで言葉も道もわからない中何時間もかけて長い道のりを歩まれたとのことでした。人生は一度きり。生涯で一度、この目で見たいと歩まれたそうです。
それがフラ・アンジェリコの「受胎告知」だったそうです。
たくさんの「受胎告知」の絵があるけどこの絵はちさこ先生にとって別格なのだと教えてくださいました。
日本に帰国後、ちさこ先生がポストカードを送ってくださいました。
それは現地で購入された貴重な「受胎告知」のポストカードでした。
東日本大震災で福島にいらしたちさこ先生は引っ越され、連絡も途切れていますが、
わたしらちさこ先生にいつも感謝の気持ちがあります。
ちさこ先生からいただいたこの「受胎告知」のポストカードがずっと宝ものです。
あらゆる宗教画がそうなように受胎告知もものすごく深いです。
語るのも憚られますがほんの少しだけ。
ガブリエルはマリアに言いました。
ガブリエル
おめでとう、マリア。
主があなたと共におられます。
しかし、マリアは、突然のことに何が何だか分かりません。
すると、ガブリエルはさらに言いました。
ガブリエル
マリア、恐れる必要はありません。
あなたは神様から恵みをいただいたのです。
あなたは身ごもって男の子を生みますが、その子を”イエス”と名付けなさい。
その子は偉大な人となり、いと高き方の子と呼ばれるようになるでしょう。
マリアは答えました。
マリア
なぜそんなことがあり得ましょうか?
私はそういう関係を男性と持ったことはありません!
ガブリエルは答えました。
ガブリエル
聖霊があなたに降り、神様の力があなたを包みます。
ですから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれるでしょう。
神にできないことは何一つありません。
マリアは答えました。
マリア
私は主のはしためです。お言葉通りになりますように。
その後、天使は去っていきました。
アートはわたしにとってまさに青天の霹靂でした。
小さな頃から笑われてきた絵。
みんなから隠してきたものでもありました。
そんな絵を描いてみてください。と
マスターから言われた際、
崖から飛び降りる気持ちで描き始めたのでした。
今わたしがアートを描いているのは「人間がいつか死ぬから」です。
そして、わたしがアートを描いているのは「人間が生まれたから」です。
人生は長いが短いので、生まれたからには失敗をしながら、
やる事をやってみんなで輝いて生きたいんです。
まさか私がアートを描く日が来るなんて!!!
私自身が一番驚いています。
この受胎告知を見ると何か繋がるんです。
みんな、宿しているものが必ずあると!
たくさんの命に祝福と光を。
今日からまた真摯にアートに取り組んでいきます。
みなさまにアートの中の愛と光をお届けできる日を楽しみにしています✨✨✨