火の鳥 (4) (手塚治虫漫画全集 (204))/手塚 治虫

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2006/09/20読了

有名な『鳳凰編』。
なんで有名なんだろう? 
映画のせいか。
渡辺典子の歌が聴きたくなります。
小学生か中学生ぐらいで読んだので
けっこう忘れてた。

舞台は大仏建立前の奈良時代。
最初嫌な気分になりました…。
片腕と片目のない片親の我王が
誰彼構わず殺すから。
でも、なぜか我王の生命欲にふるえます。
我王の殺しは生き抜くためのもの、
だからだろうか?
生きたい生きたいと願う彼の欲望の不思議。
愛してくれる者を失った彼は
愛と命の重さを知る。
そして輪廻転生の思想に出会い、
生と死について考え始める。

権力格差に対面した我王の
あふれんばかりの「怒」は
やがて人を救う方向へ向かう。

人を救うのは怒り? 
優しさに繋がる怒りならば。

怒らなければいけないものは
いつも存在するってこと。
ぷんすかぷんすか。

そして、善であったはずの茜丸の変貌。
茜丸だって輪廻転生を夢で体験したはずなのに。
ミドリムシレベルにまでなったくせに。バカネ丸。
いつの時代も、権力の前に人は変わるんだから。
しまいには何のために生きてるのか意味不明の茜丸。
2人の人生の対比と栄枯盛衰。

仏教的な思想がこんもり盛り込まれていて、
遠くにふっ飛ばされます。
眠れなくなるくらい。
その詰め込まれた思想は、
全て受け入れられないけれど。
フツーに我王と茜丸の波乱に満ちた人生が楽しめる。
ちーっとも難しくないし。
子供でもわかるし。
火の鳥は案外意地悪~。
『ユニコ』の西風みたい。

酒見賢一さん(『後宮小説』の人。←面白い。アニメも有り。)による
解説もすごい面白い。
趣味もなくマンガだけの生活の手塚先生の息抜きは、
深夜イタリーレストランに行くことだけ。
孤独の象徴。泣けます。
そして深い考察。さすが作家さん。

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黎明編も欲しいなぁ。
たま~~~~に
むしょーに
読みたくなるんだよね。
手塚治虫は。
ぷうこのイメージ画もピノコを拝借してるし。
絵も単純で、なおかつかわいくて好きデス。

やっぱり渡辺典子の曲が聴きたい…。