主人公の佐和子が中2から高2になるまでに
家庭や学校で起きる出来事を描いた4つの連作短編集。
お父さんが「お父さんを辞める」という宣言で物語はスタート。
佐和子の家は父、母、7つ上の兄の4人家族。
仲良しで一見幸福だけどちょっと複雑。
それぞれが少し内側に問題を抱えて孤独なのです。
佐和子は1人、大人びた考えを持ち
普通に生きていこうとしています。
とても軽やかで読みやすいお話です。
食卓に集う風景はやっぱり幸せの象徴だけど
ベタベタな風景ではなく、現代的な香りがしました。
私としては、最後のビッグドラマは反則技だと思います。
あのエピソードなしで
佐和子が家族に守られているということを描いてほしかった。
そんなことがなくたって自分で気づく方が
確かな真実じゃないでしょうか。
(しかも他人に諭されている。)
それに、お父さん、お母さん、お兄さんのことも
表面的で尻切れとんぼ…のような気がします。
そういう設定だけ利用しているようで、
愛情が感じられず、なんか腑に落ちない。
全体の雰囲気は好きだけど、なんだか足りない感じ。
何より、主人公の佐和子みたいな感じが
現代的で好きじゃないのでした。
『天国はまだ遠く』の主人公に似てますね。

というか、やっぱり同じ作家が書く人物は
同じような感じなんだなぁ~
(そしてそれでいいんだろうなぁ~)
と思います。

幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1))/瀬尾 まいこ

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