それでも幼い頃に当たり前に食べていたものはやっぱり大好きだし、大きな木が倒れただとか聞けば気になるし、地ビールができたと聞いて早速取り寄せたりもしたし、その街の名前を耳にすれば自然と心は反応する。地元を離れて何年経っても。
田舎は何にもなくて退屈だからと名古屋に住み、その後、ただ名古屋より家賃が安いというだけで特にゆかりも無いこの街、愛知県一宮市に住み始めました。人口は割と多くて駅には百貨店もありはするけれど、田んぼや畑もたくさんある充分な田舎です。
名古屋にいた頃は一宮と言えば「スキー場に行く時に通り過ぎる街」というだけの場所でした。
そんな街に住み始めて「時間があったら手伝って」と声をかけていただき、その縁からつながって今の場所で仕事をしています。
なんとなくここへ住み始めて、おもしろそうだなと思ってお手伝いをして、流れに身を任せていたら気が付いたらここにいました。
そしてそんな一宮を含む尾州という地域がイタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールドに続いて世界三大毛織物産地だと初めて知りました。
そしてこの場所でまた出会いがありました。
仕事場の向かいの部屋に入居してきたのが機屋さんが作る、デニムなのに色落ちしにくいという『尾州デニム』のお店でした。
小学生の時にどこからかお古でまわってきたすねに薔薇の刺繍のあるデニム(当時はGパンと言ってました)が、周りの誰ももっていなくてとてもお気に入りでした。そのGパンはもちろんとっくの昔にこの世にはないけれど、縁あって今は尾州デニムがここにあります。
今は一宮市から離れているけれど、ふるさとと言えば一宮の方、特に縁もゆかりもないけれど、
「一宮?なんかちょっと気になる」
という方、
「そうそう、春だし新しいバッグが欲しい!」
という方、ちらりと見ていただけたならうれしいです。
尾州デニムと革を使ってバッグを作りました。
デニムではありますが、撥水加工が施され、色落ちしにくく、大人が綺麗に持てるトートバッグです。普段使いはもちろん、お仕事でも使えるようにA4が横向きに楽々入るサイズで、大きめのポケットも付けました。
尾州デニムを使った相棒のようなバッグということで【Buddy】と名付けました。
ラフィンムーンが作る、尾州デニムと革のトートバッグBuddyが4月より、一宮市のふるさと納税の返礼品としてお選びいただけるようになりました。
まずはひと目、ご覧いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。