駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバ著『大使が語るジョージア 観光・歴史・文化・グルメ 』読みました。
本の紹介
ジョージアという国はヨーロッパとアジアの境界にあり、文明の十字路として古来から豊かな文化と自然を育んできました。今ではその魅力が評価されて世界中から多くの観光客が訪れ、日本でもシュクメルリやジョージアワインといったグルメや、ゲームの世界が現実になったような世界遺産建築で注目されています。しかし、まだ日本で知られていない素晴らしいところがたくさんあります。本書ではその奥深い魅力を、在日ジョージア大使であるティムラズ・レジャバ大使と、慶應大学と大使館を拠点に活躍する国際政治学者のダヴィド・ゴギナシュヴィリさんが案内してくれます。ジョージアの世界、覗いてみませんか？
感想
昨年秋、13世紀のジョージアを舞台にした宝塚歌劇月組公演『ディミトリ～曙光に散る、紫の花～』を本拠地宝塚にご観劇にお越しいただいたことをきっかけに、 駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバさんのことを知りました。大使がツイッターから発せられるユーモアあふれる日本での日々の暮らし、愛溢れるジョージアのご紹介を毎日チェックするのが私の日々の日課になりました。その大使著書の本、そしてジョージア国という私にとって未知の国の情報はとても面白く興味あるものでした。ツイッターでもそうですが、大使の丁寧な日本語、今どきの口語体も交えたセンスある表現はとても面白く、時々「クスッ」と笑いながら読めました。語彙が豊富で、ユーモアのセンスが溢れていたら、こんなにも人を引き付け幸せのお裾分けが出来るのか！そんな感動を終始感じながら読みました。
ジョージアという国、ソ連の占領下にあった歴史もあります。また、現在のクロアチアのような状況になり、自分たちの領土が奪われる状況にもあったそうです。しかも近年の出来事。そんななかでも、相手を憎まず、どんな困難に直面しても自分たちの文化を守ろうとするだけではなく、同時に、懐深く相手を受け入れる、おもてなしをする精神を持っているということに心打たれました。更に大使は、昨日の敵が今日のお客さんになっても、しっかりお迎えする精神が受け継がれ、今のジョージア国に脈々と受け継がれているといわれています。こんな国民性のあるジョージア、行ってみたくなりました。アジアとよーどっぱの境目にある国ジョージア（一番遠いアジア、一番近いヨーロッパかもしれませんね）、日本からゆくには、直行便はなく、トルコのイスタンブールや、カタールのドーハを経由し15時間ほどかかるそうです。うわぁ～、大変だな。でも、温泉もあるし、3～4世紀の古い建物も残っているし、キリスト教の教会、イスラム教のモスク、ユダヤ教のシナゴーグ、ロシア正教の教会が共存する光景も見れるそうです。そして、野菜や果物も豊富だそうです。特にワインは世界一美味しいと大使はお勧めされてます。ジョージアへ行った時、注意することとして「ワインの飲み過ぎ」を揚げられています。面白いですね。私はお酒に弱いですが、ちょっとだけ飲んでみたいです。ほかにも、郷土料理の紹介やレシピも掲載されています。ジョージアの国民食「ハチャプリ」（チーズパン）、小龍包みたいな「ヒンカリ」、鶏肉やバター、大蒜を使った「シュクメルリ」、豆料理「ロビオ」。どれも魅力的です。ぜひ、本場ジョージアで食べてみたいですね。
面白かったのは、ジョージア文字！現代語で使われているムヘドゥルリ文字5個の母音、28個の子音、合計33個の文字で表現されるジョージア文字はとても可愛いの！そう、台湾語のボポモフォみたいなのです。ジョージア文字は別名「世界一可愛い文字」といわれ、私達が使っている絵文字やアクセサリーのデザインにもなってるんですよ。
ほらね、こんなに可愛いの。お花にも見えるし、右から4番目の文字は横にしてみたら絵文字の手の形にもなる。ジョージアの文字って面白いって教えてくれた大切な一冊になりました。
もちろん、宝塚の作品も紹介してくださってます。大使は宝塚大劇場だけでなく、東京宝塚劇場へも足を運んでくださっています。このような交流が続き、ジョージアの皆さんにも宝塚の舞台の素晴らしさを知ってほしいと思います。
ジョージア国、ご存知の方も、そうでない方も一度は読んでいただきたい本です。世界は広い！色んなところへ旅して、現地の人と交流し、その土地の文化に触れたい！夢は世界を駆け巡る！コロナもそろそろ落ち着きそうです。夢の翼、広げてみようと思います。
おまけ
大使のツイッター、ホンマ面白いですよ
https://twitter.com/teimurazlezhava
また観劇にお越しくださいね
宝塚大劇場
東京宝塚劇場
