浅田次郎著『蒼穹の昴』読みました | J'aime・・・

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浅田次郎著『蒼穹の昴』読みました。

2022年10月1日(土)~11月7日(月)、宝塚大劇場で上映される雪組公演 グランドミュージカル『蒼穹の昴』の予習です。
めちゃくちゃ面白かった~♪
ぐいぐい引き込まれて一気読み。
夜更かし苦手のアタシも睡魔に勝てた凄い作品。
宦官になるためには、こんな苦痛を乗り越えるのか?えっ?切り取った後の処理って…、感染して死ぬんちゃあうん?浅田次郎さんの分かりやすい描写故に、頭の中でイメージするとエグ過ぎます。貧しい下層の民の生活、宦官のなれの果て…、中国4000年の歴史の渦とともに、そんな清国で生きぬくための凄さを感じつつ読みました。
読みながらも、宝塚の舞台では、どんな演出になるんだろう?原作の主役は、貧しい少年 李春雲(春児)、宝塚の主役は、官吏となり政治の中枢へと進んだ梁文秀。どのように舞台化されるのか?梁文秀の「愛」は?など、色々想像しながら楽しく読みました。豪華な清王朝時代の衣装、髪飾りや装飾、小道具、武具が、豪華絢爛な舞台にどう甦るのか?それを思うだけで原作読みの醍醐味が味分えます。
 
 
浅田次郎さんの著書を読むのは初めて。ほんとうに分かりやすい、面白い。歴史上の人物と架空の人物が上手くからんでる。「西太后」って、その名前を聞くだけでこわ~っ!て印象でした。いや、怖い人、悪女と決めつけていました。けれど、彼女が生まれる前からの血筋に秘められた中国の複雑な部族の関係、誰もいない時に、ふとみせた「ひとりの女性」「恋する乙女」を思わせるシーンは、西太后への固定概念を払拭するものでした。ひとりの人間を描く…、その関係性や立場によって相手への思いは変わるもの。真実の西太后の姿が気になります。宝塚では、怖~い男役や怨霊を演じたら右に出るものはないといわれる専科の男役一樹 千尋(いちき ちひろ)さんが臨みます。新人公演では、次期娘役トップ夢白 あや(ゆめしろ あや)。本公演、新人公演共に西太后から目が離せない。
 
 
梁文秀、岳父のお姫様と結婚しちゃうの?舞台化はどうなる?梁文秀の「愛」に関しては、原作と異なると確信。なんだかおもしろくなってきそうだ。第3巻を読んで、アタシは、靴を履くのが怖くなりました。何で?って?読んだら分かるこの怖さです。ぜひお読みくださいませ。なんだか、毛沢東少年まで登場。この物語の壮大なスケールに驚かされました。

 
ラストの4巻。歴史上有名な出来事や人物もたくさん登場。世界史で習ったんだけど、歴女と言われた女子高生だったころの記憶はすっかり消え失せていた。もっと清国末期の歴史的理解が出来ていたら、更に面白く読みこめたのかもしれない。あはは~。
最期は、主要な登場人物がどうなったのか、どうなるのかがはっきり描かれてない。歴史の渦に翻弄され、その結末は?って印象。「こうなって終わりました、チャン♪チャン♪」じゃないので、ちょっと肩透かしを食らった印象。
 
 
舞台の結末は、主役:梁文秀を演じる雪組トップスター彩風咲奈(あやかぜ さきな)がぽろっともらしてます(笑)。なるほど、宝塚らしい結末ですね。
 
とにかく、面白い作品です。ぜひ多くの皆さんに読んでいただきたいです。そして、その勢いで、宝塚大劇場公演(2022年10月1日(土)~11月7日(月))、東京宝塚劇場での東京公演(2022年11月26日(土) - 12月25日(日))もご覧いただきたいです。両劇場とも、千秋楽は、全国主要映画館でのライブビューイング、あるいは、お家で見れるライブ配信があります。お値段もお手頃です。ぜひ、宝塚が描く清朝末期の豪華絢爛阿舞台をご覧いただきたいです。

では、またウインク