星組公演「眠らない男ナポレオン」観て来ました。 | J'aime・・・

J'aime・・・

私の好きな台湾、五月天、そして宝塚。
好きなものに囲まれた日常の出来事を書き留めていきます。

  昨日、宝塚大劇場で上演中の、ル・スペクタクル・ミュージカル『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に― 』(作・演出/小池 修一郎)を観て来ました。いつも一緒に観劇するSお姉さんと一緒です。

 私の大好きな景色。宝塚大橋から宝塚大劇場を臨みます。現実から夢の世界へ近づきます。
宝塚大劇場 


 大劇場へ向かう手前にあるのは、手塚治虫記念館
手塚治虫記念館 
 「火の鳥ファイヤーモニュメント。
 なぜこれが?と、疑問があるかと思いますが、この場所が、次回の台湾旅行へといざなったのです。ふふふ~。私にとっては、「マジっすか~」っていう出来事でしたが、今は内緒です秘密

 今年、宝塚歌劇団は、100周年の記念の年。劇場入り口は、100周年を祝うフラッグで飾られてます。
100年の宝塚 

各組トップスターがお祭りを盛り上げます。
5人のトップスター 

改札口を入ると、
改札口を越えると… 
中央の写真を拡大すると、これ↓
5人のトップスター 

公演ごとに変わるアートフラワー。新春公演ということで、おめでたい赤でコーディネイト。
エントランスのお花 
 
 これが、今日の公演。昨年の台湾公演を大成功に導いた柚希礼音率いる星組公演ル・スペクタクル・ミュージカル『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に― 』です。
眠らない男ナポレオン 兵庫県宝塚大劇場で2月3日(月)まで公演中ですが、チケットは完売。当日券のみ50枚程度あります。東京公演は、2月14日(金)~3月29日(土)。チケットは、秒殺で完売されました。

 今日は、2階席8列目からの観劇。平日にも関わらず立ち見もでる人気ぶり。現在、宝塚イチ一番といわれる実力と人気の持ち主:柚希礼音と、実力派座付き演出家:小池修一郎先生の力の凄さを思わせる公演です。
緞帳が上がると… 緞帳が上がると、公演タイトルの幕が輝いてます。
 幕 
【作品の解説】(宝塚歌劇公式HPより)
 宝塚歌劇100周年の記念すべき第一作は、「宝塚から世界へ発信するオリジナル作品」を目指した超大作ミュージカル。作曲にジェラール・プレスギュルヴィック氏を招き、小池修一郎との日仏コラボレーションでの創作となります。
 フランスが生んだ最大のヒーロー、ナポレオン・ボナパルトの栄光に彩られた人生の軌跡を、妻ジョセフィーヌとの愛と葛藤を中心に、切なくも激しい魅惑のメロディの数々に乗せて、壮大なスケールで描きます。
『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に― 』は、こちら。 ←これ映像、人物相関図が見れます。(公式HP特設サイトより)
 
 とにかく、圧巻というか、素晴らしい公演でした。舞台幕開きのクレーンにから、舞台上部からの柚希ナポレオン登場。そして、そのクレーンは、そのまま銀橋へ。士官学校で学ぶナポレオンの「夜明けまでにはまだ時間がる。本が1冊読める。」という台詞。とても気に入りました。早寝しか考えない自分の生活習慣、これでいいのかと反省です。
 ジョセフィーヌ(夢咲ねね)との出会いの場面と、銀橋での「手に入らないもの」の掛け合いは最高!成熟期を迎えた柚希夢咲コンビならではの息の合った掛け合いでした。こんな感じです。
これ
ジョセフィーヌ「軍隊」→ナポレオン「将軍になる」
ジョセ 「オーストリー」ナポ「征服する」
ジョセ「女」ナポ「挑戦する」
ジョセフィーヌとの再会、家へ押しかける「即断即決」(柚希ナポの口癖)な行動は、コミカルで笑えます。そして、ラブシーン。ちょっとびっくり!R指定ちゃあうのというものでしたスゴイ。この系統のラブシーン、宝塚初かも。めちゃくちゃドキドキです。いいんかい小池先生、と思いつつも、オペラグラスでしっかり拝見いたしました柚希にしか出来ない、男前なラブシーンハート①でした。謝謝、柚希!!
 第一幕は、ナポレオンの生い立ち、ジョセフィーヌとの出会い、結婚、軍人としての連戦連勝の軌跡が描かれてます。有名なエジプト遠征、アルプス越えの場面は、ダンスや衣装もカッコいいです。特に、軍服に赤い布を布を巻きつけ(その衣装の画像は、下にあります)、颯爽とアルプス越えする柚希ナポ、メチャクチャ男前!!で、この場面から思うのですが、2階席から観た柚希ナポって、汪東城(大東/ジロー)似ているのです。頬や口もとなど顔の部分的パーツ、視線、オレ様顔の表情が似てるんですよね~。大東似の柚希の写真を探してみたのですが、残念なことに見つかりません。
何とか頑張ってみたのがこの画像これ↓
 劇団より発売されてるポストカード。
 初日の『舞台後の記者会見。
 スポーツ報知よりお借りしました。
上手く伝わらないので、「観て!」としかいいようがないですね。チケット完売(宝塚・東京)なのにすいません。機会があれば、今後取り上げます。
 戦いに明け暮れる柚ナポのセリ上がり最高部での戦闘ダンス、それと対比する夢ジョセの放蕩な日々の演出は見ごたえありました。小池先生の演出、セリは上下しまくる、盆は回る回ると、確かにタイトル通りの「ル・スペクタルミュージカル」でした。
 一幕ラスト、柚ナポへの愛に気付く夢ジョセの演技は、凄く良かったです。そして、戴冠式衣装のなんと豪華なことか!!ナポレオン家族も登場しますが、ナポ母役の美穂圭子さんの歌は、最高です。このような専科の逸材が舞台を引き締めるのでしょうね。美穂さんに限らず、北翔海莉、英真なおき、一樹千尋にも同じことがいえます。流石の歌と芝居です。
 一幕終演後は、立ち上がれませんでした。Sお姉さんと「いよね~」「よかったーーーーっ」の絶賛です。まさにエンターテイメントそのものであり、斬新かつ宝塚的な素晴らしい舞台でした。
 第二幕は有名な戴冠式のシーンからです。
戴冠式 毎日新聞より。
戴冠式 朝日新聞デジタルより。
なんと、豪華絢爛、That's TAKARAZUKAな世界でしょう!!

フランス新古典主義時代最大のダヴィッドの傑作『皇帝ナポレオン一世と皇后 ジョゼフィーヌの戴冠式』。629×926cmとルーヴル美術館でも最大級の大きさとなる本 作は、1804年12月2日に行なわれたナポレオンの戴冠式を描いたもの。
戴冠式 ルーブル美術館へ行かれる機会があればぜひご覧ください。その大きさにも圧巻です。

 二幕では、子供が出来ないがために離婚を選ぶしかなかった柚ナポの苦悩や、その決意を聞かされた夢ジョセの悲しみの芝居に涙しました。そして、敗退をたどる柚ナポ。ロシア遠征敗北、パリ陥落は、観てる側も辛いです。マルモン役の紅ゆずるも、良い芝居をします。結果的には、士官学校以来使えた柚ナポを裏切る形になったのですが、マルモンの苦痛も十分伝わってきました。二幕は、華やかで巧みな演出というより、人間関係に重きを置いた展開でした。ただ、ロシア皇帝に柚ナポの流刑先を懇願する夢ジョセのシーンは、不要ですね。余りにも事実とかけ離れ、かつ、繋がりの見えない構成には疑問を感じます。
 柚ナポ回想シーンは、人生の切なさを感じます。一幕幕開きの雪合戦のシーンを、スローテンポで演じる紅ゆずるの姿には、胸が締め付けられます。
そしてラスト…、大きな舞台にただ一人立つ柚ナポ。なんて広い舞台なのでしょう!!でも、柚希は、その広さに負けない堂々としたナポレオンでした。一歩一歩前に進むその雄姿のなんとかっこいいこと!!柚希礼音という確固たる男役の美学を感じるシーンです。威風堂々」とは、まさにこの柚希を指す言葉のように感じます。スモークの押し寄せる中、その美しさはさらに高まりを見せます。そして、後ろ姿でナポレオンを演じ切り、幕は降ります。もし許されるなら、「ブラボーッ!!と、スタンディングオベイションで敬意を払いたいくらいの素晴らしい舞台でした。
 このあとは、宝塚ならではのショーに繋がります。小池先生、ショーって苦手??って感じさせられる場面もありました。ラインダンスの妙な鷲の羽や王冠を思わす衣装、デュエットダンスの夢咲の衣装も残念でした。娘役のズボン姿は許せませんね。蜘蛛の巣をモチーフにしたデザインもダメですね。良かったのは、紅ゆずる真風涼帆のダブルのダンス、大階段に作り出された「N」の人文字の演出、せりあがる柚希の場面でした。そして、ダンスのは男前です。これこれ→これ→「N」(この柚希、大東に似てるかも??)
フィナーレーの北翔海莉のエトワール、歌は良いので文句なしですが、やはり娘役の華やかさと美しいソプラノでお願いしたかった。大きな羽を背負った柚希が、銀橋を渡り、お辞儀をする場面は圧巻です。あの羽が舞台床に付くほど深々とお辞儀します。「うぉ~」と歓声をあげたくなるほどのスケールの大きさがありました。ダイナミックな柚希、何をやっても「男前」です。

 あれこれ長々と書きましたが、7年ぶりの星組公演は、素晴らしいものでした。豪華絢爛な衣装は有村淳さん、それらを作られた衣装部さんに大拍手ですパチパチ拍手。メイク指導はCHIHARU。彼女って、元花組の矢吹翔アニキですよね。いままでのメイクにこだわらない斬新さと新鮮さを取り入れ、宝塚を美しく魅せてくれました。ちはるさん、ありがとう。そして、クレーンなど大掛かりな装置の使用や、本物の雪を降らせるという巧みで緻密な演出、パリの石畳を描き出した素晴らしい照明、本当に素晴らしいものでした。それらを演じきった星組メンバーにも大拍手です拍手♪拍手宝塚は総合芸術、そんな言葉をよく耳にしますが、まさにその通りの素晴らしい作品であり、100周年の伝統を未来に繋げることが可能と示したクリエイティブアーツな舞台でした。大満足です。

 そして、終演後のお楽しみは、これからはじまります。恒例の「飲み会with宝塚談議」レポはのちほど。