毎年この時期になると思い出す事があります。


サーくん。
旦那が独身時代から飼っていたプードルです。


COCOが生まれて4ヶ月でお空へ逝ってしまったあの子です。



他にもルーちゃん、ラーちゃん、と3匹いたのですがCOCOが一緒にいられたのはサーくんだけ。


それもまだ4ヶ月だったCOCOが覚えているはずもなく


それでも写真は残っているし、サーくん達のお話をCOCOはよく聞きたがるので話してあげてはいるのです。


どんなに可愛かったか、どんな風に遊んだか、どんな風に一緒に寝ていたか、色んなことを話してあげます。


最後に残ったサーくんはもうすぐ18才という高齢で、介護が必要なおじいちゃんでした。


でもCOCOに話す事は元気だった若い頃のあの子達の事ばかりになってしまうね。


最初は笑って色んな悪さしたエピソードを話したり


でも最後はルーちゃんが死んで
ラーちゃんも死んで
そして最後に残ったサーくんが
COCOが生まれるのを見届けて、安心したかのように逝ってしまったお話になってしまう。


なかなか子供を授からなかった私達には


サーくんがCOCOを呼んでくれた気がしてならない。


自分がいなくなった後の私達の事を心配して連れてきてくれた気がしてならない。


冗談でCOCOに
「サーくんがCOCOを呼んでくれたんちゃう?あのママとパパのとこ行ったってーって」

と言うと


「そうかも」 とCOCOも言う。


意味が分かっているのかどうかわからないけど、サーくんの話をすると最後に必ずCOCOは泣く。


ポロポロ涙を流して泣く。


どんな気持ちで泣いているのかわからないけど、私はいつも「ありがとうね」とCOCOに言う。


サーくん達も喜んでいるよ、と。


COCOがいつも覚えていてくれて喜んでいるよ、と。


そうして2人で泣く。


でもきっとサーくんは本当に喜んでくれている気がする。
そしてきっとCOCOを守ってくれている。


見えなくても。


だっていつも不思議とCOCOがサーくん達の話を聞きたがるのはあの子達の命日に近い日。


ほら今日も。
ああ、そっか~って後から気付く鈍い私。


12/17日はあの子の命日。


もうすぐ命日だったね。


サーくんがいなくなって5年。


いたことさえ覚えていないのに泣いてくれるCOCOが愛しい。


思い出してくれてありがとう。


そしてサーくんに感謝する。
ルーちゃんに、ラーちゃんに感謝する。


あなた達といた時間が私を成長させてくれました。


後悔や痛みも、COCOを育てる為の成長過程だったかのようにも思えます。


犬と人間は違う、という人もいるけれど
私にとってはまぎれもなくあなた達は家族であり子供のようでした。


COCOがいなければ、きっと失った喪失感から立ち直れなかった事でしょう。


だから今でも毎年命日には感謝を込めて祈ります。


今年はCOCOが折り紙で鉛筆を作って
サーくんとルーちゃんとラーちゃんの絵を書いてくれたよ。


COCOはもう5歳になったよ。
元気で優しい子に育っているよ。


ありがとうね。


私もパパも元気だよ。


いつかきっと遠い未来でまた。


きっとまたあの子達には会えるから


その日まで一生懸命生きていく。


命の重さ、ありがたさ、老いてゆく過程まで全て教えてくれてありがとう。


5年かかってやっと穏やかな気持ちでそう思えるようになりました。


ありがとうね、
見守っててね。