O・ストーン、ブッシュ大統領描いた新作「W.」を語る
米映画監督オリバー・ストーン(62)は30年にわたる映画制作のキャリアで、論争を避けることなく作品を撮ってきた。「プラトーン」ではベトナム戦争、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」では暴力と社会の問題に取り組んだ。
アカデミー賞を3度受賞しているストーン監督が最新テーマに選んだのは、ジョージ・W・ブッシュ現米大統領。大統領選挙本選まで3週間を切る中、同大統領を描いた映画「W.(原題)」が17日から米国で公開される。ロイターとのインタビューで「W.」を制作した理由や公開のタイミングなどを語った。
――ブッシュ大統領がもう再選されることはないのに、「W.」を大統領選本選に近づいた時期に公開することが重要なのはなぜか。
われわれはブッシュ大統領を取り巻く現象と向き合っている。誰が次期大統領になろうとも、世界を変えた8年間の政権の大きな影響下に置かれる。多くの人にこの映画を見て欲しい。投票日の前に8年前に自分たちが誰を選んだのかを考える良い機会にもなると思う。
――ブッシュ政権が残したもので、最も気にかかるのは何か。
この人物(ブッシュ大統領)はわれわれに3つの戦争を残した。イラク、アフガニスタン、そしてテロとの戦いと先制攻撃の政策。外交政策として、これらはすべてとても危険だ。
――なぜこの映画を4年前、ブッシュ大統領が再選に向けて立候補していたときに作らなかったのか。
情報が手に入らなかったからだ。ブッシュ政権の2000━03年の時期はベールで覆われていて、メディアに話した内部者は解雇された。情報が外にも出るようになったのは、04━05年頃になってからだ。
――あなたの考えでは、ブッシュ大統領を動かしている原動力は何か。
ブッシュ大統領は、長男であるというのろいの下で、一家の厄介者として成長した。そのため、(父親よりも)強い人間であると証明しなければならなかった。大統領2期目を務めることは極めて重要で、とりわけイラクでの問題を片付けることを重視していた。ブッシュ大統領は、とても複雑な世界の状況を個人的な問題としてとらえた。
――映画を見た人々が最も驚くとしたらどんなところか。
われわれは一生懸命この映画を作った。思いやりのある映画になっていると思う。人々は映画が優しさに満ちていることに驚くのではないだろうか。
出典:ロイター