ほとんど死んでます?
外国行きの飛行機の予約というのは、何も楽しい旅行のためだけではない。
日本に住んでいる外国人なんかは、普通に里帰りのほかに、異国の地にいる家族の危篤で、急に帰らなければいけないというのも多かった。
そういうときは、もう明日出発したいだとか、今日出発したいだとか、一刻を争って電話してくる。
予約が取れるかどうかは、日程にもよるので、相手の気持ちを察して、引き受けるもののそこからブロックで席を持っているところがないか電話しまわったものである。
さて、当時の私が勤めていた会社は外国人の社員もいて、会社内は英語やら日本語やら飛び交っていた。
日本人のお客様に対して外国人の接客やら、外国人のお客様に対して日本人の接客やら、かなり言語的にはぶっとんだ環境であった。
当然ながら、言葉の間違いも多い。
さて、危篤の電話を受けて、席の確保に別の旅行会社に電話するカナダ人のR氏、彼はもう同情を引いて、何とかお客様のために一席、確保しようと必死だ。
だから、いつもお客様の事情を卸売り業者に下手な日本語で説明していた。
その日本語がひどいのなんのって。
たとえば、
「○○さん(業者の人)、お願いします。 このお客さん本当かわいそう。 このお客さんのお父さん、半分死んでます」
半分死んでるて、ちょっとひどくないかい。
かと思えば、
「この人明日、帰国しなければならない。 この人のお母さん、ほとんど死んだ」
ほとんど死んだて。。。生きてるのか死んだのかどっちだ。
あと、
「かなり死んだ」 だとか、「ちょっとだけ死んだ」 なんて言い回しもあった。
笑っちゃいけない事情だが、真顔で言われるとつらい。
ちょっと待った、と思ったときには、いつも言ったあとだ。
こんな具合にまるで英語を直訳したような日本語がぽんぽんと出ていた。
きっと英語では、
"He's almost dying." だとか、
"She's nealy dead."
だとかを表現したかったのだろうと思われるが、日本語に直訳されると、ちょっとそれはまずいだろうというのばかりだ。
日本語と英語で、同じ意味内容の文にするために、肯定文と否定文をごそっと入れ替えなければいけないというのも多々あって、このあたりは日本語を学ぶ外国人には非常に難しいらしい。
おかげで誤解も多かった。
"I hardly understood that."
「ほとんど理解できなかった」
というのを、「ほとんど理解した」というのである。
こんな風に外国人も英語を元にして日本語にすると、変な言葉になってしまうことから、日本人もさぞかし日本語に基づいた変な英語になってることは間違いない。
英語を学びたての小さな子どもたちがよく間違っているので、かわいいなぁと気づくのが、ケガをして指を切ったりして、
「血が出た」 という表現のとき。
日本語の言い方をのそのまま直訳して、
"Blood came out."
という表現。
通じるし、めちゃくちゃかわいいのですけど、こんな使い方はしない。
英語には出血するという言葉、"bleed"を使う。
"My finger is bleeding." というように。
私の経験で、すごい誤解を招いた例もある。
大昔引越しをするときに、同じ市内で引越し先が近かったことから、引越し業者に頼まずに、知人に手伝ってもらったことがある。
力のありそうな外国人10名くらいいて、えっほ、えっほと、荷物をうまくパスしながら、運ばれている。
もう軍隊のようなきびきびした動きを見て、私は一言、
「今日の外人部隊はすごいわ」 と日本語で言った。
そうすると1人が怒り出した。
彼が言うには、
「手伝ってもらって、俺たちのことを外人ブタと言うなんて、失礼だ!」
。。。。。。。。
確かに似てるけどさぁ。
部隊とブタ。。。。。。(汗
↑ほとんどクリックお願いします。
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日本に住んでいる外国人なんかは、普通に里帰りのほかに、異国の地にいる家族の危篤で、急に帰らなければいけないというのも多かった。
そういうときは、もう明日出発したいだとか、今日出発したいだとか、一刻を争って電話してくる。
予約が取れるかどうかは、日程にもよるので、相手の気持ちを察して、引き受けるもののそこからブロックで席を持っているところがないか電話しまわったものである。
さて、当時の私が勤めていた会社は外国人の社員もいて、会社内は英語やら日本語やら飛び交っていた。
日本人のお客様に対して外国人の接客やら、外国人のお客様に対して日本人の接客やら、かなり言語的にはぶっとんだ環境であった。
当然ながら、言葉の間違いも多い。
さて、危篤の電話を受けて、席の確保に別の旅行会社に電話するカナダ人のR氏、彼はもう同情を引いて、何とかお客様のために一席、確保しようと必死だ。
だから、いつもお客様の事情を卸売り業者に下手な日本語で説明していた。
その日本語がひどいのなんのって。
たとえば、
「○○さん(業者の人)、お願いします。 このお客さん本当かわいそう。 このお客さんのお父さん、半分死んでます」
半分死んでるて、ちょっとひどくないかい。
かと思えば、
「この人明日、帰国しなければならない。 この人のお母さん、ほとんど死んだ」
ほとんど死んだて。。。生きてるのか死んだのかどっちだ。
あと、
「かなり死んだ」 だとか、「ちょっとだけ死んだ」 なんて言い回しもあった。
笑っちゃいけない事情だが、真顔で言われるとつらい。
ちょっと待った、と思ったときには、いつも言ったあとだ。
こんな具合にまるで英語を直訳したような日本語がぽんぽんと出ていた。
きっと英語では、
"He's almost dying." だとか、
"She's nealy dead."
だとかを表現したかったのだろうと思われるが、日本語に直訳されると、ちょっとそれはまずいだろうというのばかりだ。
日本語と英語で、同じ意味内容の文にするために、肯定文と否定文をごそっと入れ替えなければいけないというのも多々あって、このあたりは日本語を学ぶ外国人には非常に難しいらしい。
おかげで誤解も多かった。
"I hardly understood that."
「ほとんど理解できなかった」
というのを、「ほとんど理解した」というのである。
こんな風に外国人も英語を元にして日本語にすると、変な言葉になってしまうことから、日本人もさぞかし日本語に基づいた変な英語になってることは間違いない。
英語を学びたての小さな子どもたちがよく間違っているので、かわいいなぁと気づくのが、ケガをして指を切ったりして、
「血が出た」 という表現のとき。
日本語の言い方をのそのまま直訳して、
"Blood came out."
という表現。
通じるし、めちゃくちゃかわいいのですけど、こんな使い方はしない。
英語には出血するという言葉、"bleed"を使う。
"My finger is bleeding." というように。
私の経験で、すごい誤解を招いた例もある。
大昔引越しをするときに、同じ市内で引越し先が近かったことから、引越し業者に頼まずに、知人に手伝ってもらったことがある。
力のありそうな外国人10名くらいいて、えっほ、えっほと、荷物をうまくパスしながら、運ばれている。
もう軍隊のようなきびきびした動きを見て、私は一言、
「今日の外人部隊はすごいわ」 と日本語で言った。
そうすると1人が怒り出した。
彼が言うには、
「手伝ってもらって、俺たちのことを外人ブタと言うなんて、失礼だ!」
。。。。。。。。
確かに似てるけどさぁ。
部隊とブタ。。。。。。(汗
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