皆さま、こんばんは🌙
本日は第6回です♪
〜〜〜〜〜〜〜〜
エステっていう名の床屋さん
ものすごく床屋さんに親近感のある澪と、不安でたまらない初めての私。
整髪料とかのきつい匂い。
古びて年季の入った店内と大きい椅子。
でも新しい、念願の髪型との出会い!
沢山の初体験。
毎回5000円払って髪を切ってもらう美容室より全然いい!
昔ながらの技を受け継ぐ床屋さん。
髪型も、心も、変わる。
私が今までにない素敵とも言える体験をする3時間のお話。
どうぞお楽しみください(^^)/
それから1時間ちょっと。
喫茶店の時計は分針が6を過ぎてたけれど、澪からは連絡がなかった。
小説は100ページほど読んだくらい。
喫茶店の店主には事情を説明してあって、途中で全然いていいよと優しく声をかけられている。
20分頃にはそろそろと思って荷物を片付け、いつでも出れる様にしていた。
ただ今日のディナーの約束は20時。
意外とそこまでタイトなスケジュールではない。
澪の施術が時間かかってるんだってだけで、そこまで気にせずゆっくり小説を読み進めながら待っていた。
小説がまた20ページ程進んだ時、澪からのLINE通知がバーナーに映る。
『終わったよ。マスターが萌音さんどうぞ。
急がなくてもいいからゆっくり来てくださいって。』
私はスタンプを送った。
それから喫茶店の店主にお礼して、ハンドバックを持って店を出た。
100m程歩いた所。
喫茶店からはすぐ。さっき最初に曲がった角まで着いた。
そこは『ナカノ理容店』と白薄い文字で書かれた扉。
それに赤青と白のサインポールがくるくるしてる古めかしい床屋。
大分辺りも薄暗くなって人通りも増えてきた。
こんな床屋に入るのが少しモジモジしたけど、意を決して扉を開けた。
カラン,カラン♪
おじさんは店内には居なかったけど、鈴の音を聞いて奥の暖簾から出てきた。
おじさん「はい」「あっ、ちょっと待ってくださいね」
おじさんはすぐ駆け寄ってきて、玄関のカーペットの上にさっき私が履いてた古びた黄土色のスリッパを用意してくれた。
片手にハンガーも持っていて、コートを再び預けるとコートラックに掛けてくれた。
おじさん「ではそちらのソファに座ってお待ちください」
私は再びL字型のソファに腰を下ろす。
さっき澪が座ってた席には、カットした時に落ちた切りくずが広がってる。
10cmくらいは切ったんじゃないかってくらい。
それに澪がさっき巻かれてた黄色い模様のついたケープが、椅子のひじ掛けのレバーに畳まれてかかってた。
澪はその席から立ち上がったかの様な格好で、正面の鏡を見ながら化粧直しをしていた。
さっきは日が出てて木漏れ日が差してたけど、日没ですっかり暗くなった。
蛍光灯で店内が濁ったように明るい。
全体的に茶くすんでて、古めかしい感じがより感じられる様になった。
それから暖簾の奥に行ってたおじさんが再び戻ってきた。
おじさん「お待たせしました」
「改めて、本日はご来店ありがとうございます。
早速なんですが、新規のご来店なので軽く問診させて頂いてもよろしいですか?」
私「あ、はい」
おじさん「ではまずこちらのカルテの上側、氏名と生年月日の欄、住所、電話番号。埋めて頂いても宜しいでしょうか?」
私「はい」
………
私「これでいいですか?」
おじさん「はい、ありがとうございます。下記の髪質や経過欄につきましては後ほどこちらで記入してカルテとして使用させて頂きます」
私「はい」
おじさん「それではステップ上がって手前側のお席にどうぞ」
本日はいかがでしたでしょうか?
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2022年03月24日 20:30
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