寝酒をよくします。


晩御飯の時にビールをあけるので、
その流れのまま寝ることがよくよくあります。

布団にごろんとして、
ローテーブルからビールを取るのがだんだん億劫になって、
フローリングにビールを移動して、
そのまま眠る。

いやー、楽なんですよこれが。
入眠まで一瞬だし。

流石に中身が入ってる時はテーブルに置いてから寝るんですけどね。




昨晩もいつもの通り、本麒麟を枕元に置いて寝たんですよ。
そんなに入ってなかったはずだし、まあ大丈夫だろうと。









───その慢心が 悲劇を生んだ───








今朝起きて。


本麒麟が倒れているのが目に飛び込んできました。




慌てて助け起こすと、まだ少し息がある。

ほっとしたのも束の間、
妙に濃いアルコールのにおいに気が付きます。


そして微かに、しかし確実に湿っている相棒──布団にも。






 
一晩かけて彼を侵略した命の水は、
最早リセッシュじゃ救えないほど彼とフュージョンを果たし、
立派なフトン・オブ・ジ・アルコールへと進化を遂げてしまった。



いくらビールが好きと言えど、
アルコールの香りに包まれて眠りたくはない。





さようなら、ニイキュッパの六折り布団よ。

買って3日でぺたんこになり、
畳にわずかに勝る包容力で、
私の身体を嫌嫌ながら受け入れてくれた相棒よ。


お前と出逢ってまもなく1年の節目だったのに。



今宵からは元値ハッセンエンの新しい相棒に抱かれて眠るよ。