どうしようもないことを考える夜


考えている時間なんて無駄なんだって


わかっているのに


考えることをやめられないでいる


世界はいつでも残酷に回る


許されないことが増えていって


どうしようもないことが増えていって


自分という人間を


粉々に分解して


再構成しなければ


この先へは行くことができないんだと思う


無責任に生きてきた日々を


顧みても仕方ないけれど


でもやっぱり


そうやってずっと生きていけたらなって


思ったりもする


自由を得ることは


不自由を捨てることは


そういうものなんだと思う


何にもしたくない


違う生き方がしたい


どうでもいいことばかりが


私の人生を埋め尽くしている


やりたくないことを待って


やりたくないことのせいで


やりたくないことをしている


バチっと光る静電気が


この世界を燃やし尽くす炎を生んで


間違った世界を


消して仕舞えばいいのに


辛くて辛くて


仕方ないなら


死んだつもりになって


他人を生きたらいいんじゃないかと


私は思ったりもするけれど


結局それも私で


ここにいるのは


私でしかなくて


私以外は私を理解できなくて


私以外は私のことなんか


知らないままで


ずっと一人で生きているんだ


ボロボロになってまで


ボロボロになってまで


ぐちゃぐちゃになってまで


バラバラの


ズタズタで


ボコボコの


心に


触れるその瞬間に


帯びた電気が


放たれるまで


私は一人で夜を編んでいる