Red Hat社は、Linuxに対する方針を変更し、クローンOSを認めないことを発表しました。
この方針変更は、Red Hat Enterprise LinuxクローンOSを使っているベンダーに影響を与える可能性があります。

Red Hat社は、Linuxに対する方針変更の理由として、次の点を挙げています。

・クローンOSは、Red Hat Enterprise Linuxの品質基準を満たしていない可能性がある。
・クローンOSは、Red Hat社のビジネスに損害を与える可能性がある。
(おそらく2番目の理由がもっとも大きな要因かと・・・)


Red Hat社のLinuxに対する方針変更は、Red Hat Enterprise LinuxクローンOSを使っているベンダーに影響を与える可能性があり、ベンダーは、Red Hat社のLinuxに対する方針変更に対応するために、次の対策を検討する必要が求められると思われます。

・Red Hat Enterprise Linuxから別のLinuxディストリビューションに移行する。

=>例えば、Ubuntu等へ。
・Red Hat社のLinuxサポートサービスを利用する。

=>従来からのRed Hatユーザにとっては、特段問題は生じない

Red Hat社は、Linuxに対する方針変更を発表したことにより、Linuxディストリビューション市場で独占的な地位を確立しようとしているように受け取れます。よって、これにより他のLinuxディストリビューションベンダーに大きな影響を与える可能性があり、Linux業界の競争が激化する可能性があります。

あくまでも個人的に見解ですが、今回の方針変更について、Ubuntu Linuxの市場シェア拡大が影響しているのでは考えています。
ちなみに、Ubuntu Linuxは、Linuxディストリビューションの1つで、2004年にCanonical社によって開発され、現在では世界で最も人気のあるLinuxディストリビューションの1つとなっています。Ubuntu Linuxは、オープンソースであること、無料で使用できること、使いやすいことなどが特徴です。
また、Ubuntu Linuxの市場シェアは、2010年には10%以下でしたが、2022年には25%を超えるまでに成長し、今後もシェア拡大は進むものと思われます。このような状況から、Ubuntuの普及にともにい、ビジネス的により優位に進めるための方針転換をしたのではないかと推察しています。


これから、オープンソースのOSの代表であるLinux(特に、Red Hat Enterprise Linuxの互換OSであったCentOS)業界に大きな動きがありそうな気がしてなりません。
(リーナス氏の動きも非常に気になります)

よって、Linux(Ubuntu)ユーザの私としては、しっかりと今後について注視していきたいと思います。