わすれたとて。 | 作家 吉井春樹 366の手紙。

わすれたとて。



わすれたとて

この道どっちにいけば

あの店にいけるんだっけ、

何回も通ってるのに、

何十回も通ってみても

覚えられない道がある。


覚えるつもりもないのに

覚えてしまう道もあるし

はじめてきた道なのに

なぜだかあっちいけばいいって

わかっちゃうようなこともある。


忘れたくない、けど、

忘れちゃうこともある。

でも、ふとしたときに

なぜだか理由もわからず

よみがえってくることもある。


もう忘れないよ、

って守れる自信がない

約束はしたくないけど

ときどき思い出すもの。

そして、約束したいのは、

そのときどきのときに必ず

できるだけ大切に慈しみたい。


その方がいい。


いつものあなたにおかえり展

吉井樹の言葉写真ポスター作品展
「 いつものあなたにおかえり展 」
6月9日(木)ー13日(月)
大阪ART HOUSE2F
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