やまびこらなくても。 | 作家 吉井春樹 366の手紙。

やまびこらなくても。



いっしょうけんめい勇気を出して、

自分の気持ちを伝えたあなた。


その勇気が報われなかったように、

感じてしまう気持ちも、

すこしわかるような気がします。


どうしても欲しかったものが、

その手の中に入っていないのですから。


欲しくて欲しくて

涙あふれてくるほどなのに、

その涙さえ涸れてしまいそうなのですから。



めいっぱいの気持ちを

張り裂けそうな胸のうちを

相手に届けと勇んでみたのに、

それに見合うごほうびは見当たらない。



それは悲しいです。

それは虚しいです。


ただひとつだけ

いえるとするなら、

だからって

好きな気持ちは

奪われたりしないってこと。


あなたはそのまま

好きのままでいい。


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トーク収録/編集/作詩・撮影/発行、ぜんぶ吉井春樹の。

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