[恋文]あなたを上書きするのみ | 作家 吉井春樹 366の手紙。

[恋文]あなたを上書きするのみ

つらい過去。にがい想い出。

なかなか簡単には忘れられません。

毎日こつこつがんばっていても、

ことあるごとに甦ってきては、

足をひっぱり、どん底に突き落とす。

そして、また、

励まされたり、支えたれたり、

愛されたりを繰り返しながら、

少しずつ、動きだしていくのですね。

刻まれた傷が深ければ深いほど、

もちろん、それは消えることもなく、

ずっとずっと、残り続けるとは思います。

僕にできること、なんだろう。

そう考えたときにやっぱり上書き。

刻まれた上から上から、

同じ場所で、同じ時間に、同じ状況で、

すべて、僕が塗り替えていくのみです。

まだまだこれから、

はじまったばかりです。