(poem)崩れる秋風が刃文のように吹き始めた頃あなたは私を他人の群れの中に置いた。ラジオのふざけた会話のように情景は他人事(ひとごと)になった。雑踏で私は触覚を失ったことに気付いた。その時にはもうあなたは居なかった。あの日のことは幻だったのかもしれない…そんな気がした。幸せと不幸せの境界が崩れ落ちた。