(poem) 月猫 | BLAZE for @to_Sea
摩り寄り
甘え
玩ぶ君は
猫のよう
玩ばれた
哀しみの爪痕に
君の光彩は
無関心な視線を
放ちながら
耳を塞ぎ
繭に身を隠す
幾度も繰り返された
無表情の感情
爪痕だけが
存在し
やがて
消えて行くことへの
傲慢な期待が充満する
互いに
癒えない
心の傷
其れ故
愛を求め
摩り寄り
甘え
永久に
繰り返す
月の満ち欠けを
玩ぶ君
傷付け
傷付き
時は未解決のまま
月の暦めくり
何も変わらず
真空で満ち欠ける
月の歌が
高らかに鳴り響き
繭の扉が開く
そして
目を閉じた君は
再び
繭に身を隠す

(2009年12月撮影)

