
Help me!
壊れそうな心
支えて欲しいのに
いない
見えない
探せない
分厚い壁に
押し潰され
私
駄目になりそう
迷いじゃなく
疑いでもなく
ここは
何もない世界
夢も自信も
希望も過去も
剥ぎ取られ
引き裂かれた雲
最後に残ったのは
あなたの欠片
あなたの愛
胸に抱きしめたまま…
引き込まれ
押し潰され
それでも、もし
あなたが帰ってきた時
すぐに
気付いて欲しいから
せめて
燃え続けたい
茜雲のように
あなたの言葉
抱きしめたまま…

【詩作…解説】
何人かの方にはお話をしましたが、私の詩は、ほとんどが、単独ではなく二人三脚。28歳の男性と、年の離れたオバサン(私)の共作なんです。
この詩も共作です。
どのように作るかという手順ですが、簡単に説明すると、
まず、彼が私にメールをくれたり、または、ブログで書き込んだ言葉を、私が拾います。
私たちは、お互いの言葉を『心』と認識し、それを「欠片(カケラ)」と呼んで、大事に育てます。
その間に、幾つかのメールのやり取りがあり、私が、心の中で温めた彼の言葉を、具体的に、作品に仕上げます。
私の作品に、彼が手を加えることは、一切ありません。彼は私の全てを、そのまま受け止めてくれますから。
ということで…たいしたことではないのですが、生きてきた環境も、年代も、性別も、何もかもが違う2人ですから…それなりに、本人同士は、真剣勝負です。
この詩の本歌は、彼のブログのコメントです。以下掲載いたしますので、彼の本歌と私の返歌の間に流れるニュアンスを、お楽しみいただければ嬉しいです。
↓
「私の永遠(とわ)が
蒼く染まり
私の心(カケラ)は
朱く燃え
そんな風に、もし
いつしか私が
月の影と闇に
なったとしても
私のカケラ
残さず掴んで下さいね」
以上が本歌です。
ここから、何度か話し合いながら、何パターンかのイメージを膨らませて行きますから、返歌は、数篇の違ったイメージの詩になります。
ここに載せた「茜雲」は、ある事情で逢えない2人の苦悩の中で生まれた返歌です。
根底には、待っている女性が…恋人とは、逢えないかもしれない理由を知らされてない状況で、信じ続け…、男性は、戻れない可能性をわかっていながらも…精神は結ばれているからと、落ち着きさえ感じている…
2人だけに通じている共通の空気と、2人の間の微妙なズレ。
…そんなところです。