日本銀行券が凡そ20年ぶりに発行されたそうだ。
10,000円、5,000円、1,000円と、現在流通している3種類の紙幣である。
数年ほど前に、新紙幣に描かれる肖像が決まった時にマスコミの報道で知り「何れ変わるんだ」と認識していたが、その後は気に留めることもなかった。
なぜか???
マニアではない為、蒐集するつもりもなく、また近年のお金の使用の状況からして、全く興味を持たなかった。
昨今の日常生活で、紙幣を使う機会がほとんどない。
年金が口座に振り込まれ、以降必要額をカードに移し替えておけば、行動範囲のほぼ全域で支払いが可能である。
つまり、通帳で数字で受け取り、カードを通じて数字で支払うことで事足りる。
つまり、数字を移動するだけなので「お金」の概念がない。(笑)(笑)
私たちの現役時代、労働の対価である「給料」は現物支給である。給料やボーナスの当日は、始業から経理職員が一室に籠り、取引銀行員が運んできた現ナマを、従業員一人一人の紙袋に詰めて、終業間際になると各職場の「長」に渡していく。
終業と共に各人に渡されていき、皆は袋を覗きながら重さと厚みを手で感じながら、その月の働き具合を振り返るのである。(笑)(笑)
ボーナス時などは「あの人の袋は机に立っている」などと羨望のまなざしで見ることもあった(笑)
(笑)
今日、こんな風景は見るすべもないだろう。
然し乍ら、振り込みにより通帳に数字が記入され、本人が知らない間、その日のうちには、家人に先に引き出されると言う現象が果たしていいのか??古い人間には疑問符が残る。
兎にも角にも、今の子供たちが、お金を握らず、キャッシュカードや、スマホ等等で支払いをしていく事で「お金の価値」をどうやって認識していくのかそして大人たちがどうやって認識させていくのか
「金銭の価値感覚」を植え付ける手法が問われているように思う。