あらゆる細胞に分化する能力があるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究が加速している。京都大の山中伸弥教授がヒトiPS細胞を開発してから今年で5年。初の臨床研究の申請や「細胞バンク」の構築など、再生医療の実現に向けた動きが本格化する。
iPS細胞は神経や肝臓、心臓などあらゆる細胞を生み出す万能性を持つ。患者の皮膚から目的の細胞を作り、病気や事故で機能を失った臓器などに移植することで再生医療が可能になると期待されている。
再生医療研究で世界のトップを走るのは、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)だ。光を感知する網膜の一部が加齢とともに障害を受け、視力が極端に低下する「加齢黄斑(おうはん)変性」という目の病気の治療を目指している。
安全性を確かめる臨床研究を来年度、厚生労働省に申請し、平成25年度から実施する計画で、iPS細胞を使った世界初の治療になる見通しだ。
数人の患者から同意を得て皮膚を少し切り取り、iPS細胞を作製。光を感じる働きを助ける網膜色素上皮細胞に分化させ、培養して1~2ミリ角のシートを作り、患部に移植する。臨床研究後、効果や安全性を最終確認する治験に10年程度かかる見込みという。
iPS細胞による再生医療は、移植後のがんの発生をどう克服するかが最大の課題だ。安全性を高める研究は進んでいるものの、根本的な解決には至っていない。ただ、加齢黄斑変性の治療は、移植する細胞の数が少ないなどの理由で、がんのリスクは低いと考えられている。
研究チームリーダーの高橋政代医師は「全く新しい治療なので評価法をどう作るかなどの課題はあるが、まずはiPS細胞が本当に臨床で使えることを示したい」と意気込む。
山中教授は今年、再生医療用のiPS細胞を冷凍保存する「細胞バンク」の始動を目指している。
iPS細胞は患者自身の皮膚から作って移植すれば、拒絶反応は起きない。しかし、作製までに約半年を要するため、1カ月以内の治療開始が必要な脊髄損傷患者などには使えない。
そこで、患者以外の人から提供してもらった多くのiPS細胞をバンクに保存。その中から患者への移植に適合するタイプの細胞を選んで、すぐに治療できるようにする構想で、山中教授は実用化への重要なステップと位置付けている。
出典:MSN産経ニュース
人の脂肪の細胞から10日間で人工多能性幹細胞(iPS細胞)をつくる技術を、京都大再生医科学研究所のグループが開発した。大人の細胞では世界最短で、従来の半分以下。コスト削減にもつながる。米医学専門誌で発表した。
再生研の中村達雄准教授らは、皮下脂肪に含まれる脂肪幹細胞からiPS細胞をつくる際、通常使う遺伝子のほかに5種類の薬を加えて、酸素の濃度を5%と薄めにした。すると、6日目でiPS細胞と同じ丸い形に変わり、10日目に、iPS細胞になったことを示す現象を確認した。
薬剤は、細胞が分化するのに働く酵素をじゃまする作用がある。低酸素状態もiPS細胞づくりを速める。できそこないの細胞が生きにくくする効果もあり、iPS細胞とより分けるのにも役立つ。
実験を担当した大学院生の島田英徳さんは「iPS細胞をつくる培養液はとても高価。作製期間が縮まり、コストが下がる」。
iPS細胞を皮膚の細胞からつくるには1カ月以上かかっていた。昨年、慶応大グループが血液中のリンパ球で25日という最短記録を出した。
出典:朝日新聞
再生研の中村達雄准教授らは、皮下脂肪に含まれる脂肪幹細胞からiPS細胞をつくる際、通常使う遺伝子のほかに5種類の薬を加えて、酸素の濃度を5%と薄めにした。すると、6日目でiPS細胞と同じ丸い形に変わり、10日目に、iPS細胞になったことを示す現象を確認した。
薬剤は、細胞が分化するのに働く酵素をじゃまする作用がある。低酸素状態もiPS細胞づくりを速める。できそこないの細胞が生きにくくする効果もあり、iPS細胞とより分けるのにも役立つ。
実験を担当した大学院生の島田英徳さんは「iPS細胞をつくる培養液はとても高価。作製期間が縮まり、コストが下がる」。
iPS細胞を皮膚の細胞からつくるには1カ月以上かかっていた。昨年、慶応大グループが血液中のリンパ球で25日という最短記録を出した。
出典:朝日新聞
滋賀県は28日、がんを効率的に攻撃する細胞を増やす「がんペプチドワクチン療法」の臨床試験を滋賀医科大が2012年度から始めると発表した。国内の研究機関で、国の承認を受けて肺がんを対象に同療法の本格的な臨床試験を始めるのは初めてという。
同療法は、患者それぞれの白血球の型に合わせて人工合成したペプチド(アミノ酸の断片)を患者に注射し、がん細胞を集中的に攻撃するリンパ球を増殖させ、がんの進行を抑える。患者の免疫力を高める仕組みのため、投薬療法より副作用が少ない特徴がある。
滋賀医大は県と連携して10年度に研究を始めた。これまでの研究結果によると、標準的な抗がん剤が効かない肺がん患者で、同療法を施した患者の18カ月後の 生存率は、特定の薬を投与した患者に比べて約3倍高かった。
今後、大規模な検証試験や薬事承認手続きなどを経て18年度からの実用化を目指す。
県は県内の主要病院にも協力を求める方針で「治療法がないとあきらめている患者や家族に希望と可能性を提供したい」(健康推進課)としている。
出典:京都新聞
同療法は、患者それぞれの白血球の型に合わせて人工合成したペプチド(アミノ酸の断片)を患者に注射し、がん細胞を集中的に攻撃するリンパ球を増殖させ、がんの進行を抑える。患者の免疫力を高める仕組みのため、投薬療法より副作用が少ない特徴がある。
滋賀医大は県と連携して10年度に研究を始めた。これまでの研究結果によると、標準的な抗がん剤が効かない肺がん患者で、同療法を施した患者の18カ月後の 生存率は、特定の薬を投与した患者に比べて約3倍高かった。
今後、大規模な検証試験や薬事承認手続きなどを経て18年度からの実用化を目指す。
県は県内の主要病院にも協力を求める方針で「治療法がないとあきらめている患者や家族に希望と可能性を提供したい」(健康推進課)としている。
出典:京都新聞
県は28日、国の来年度の医薬品開発事業に、滋賀医科大学(大津市)が研究を進めてきた「がんペプチドワクチン療法」が認定されたと発表した。滋賀医大では来年4月から、末期の肺がん患者への臨床試験を始め、新たな治療法の確立に向け研究を進める。
がんペプチドワクチン療法は、体に本来備わっている免疫力を高め、がん細胞を排除していく治療法。日本で研究が先行しており、事業には、滋賀医大のほかにも全国の複数の病院が採択された。
昨年度から予備研究を進めている滋賀医大で は、これまで末期の肺がん患者20人にワクチンを投与したところ、1年半後も6割の患者が生存しており、自然状態の患者に比べて3倍以上の生存率に上ることが確認できた。
4月からは、併設の大学病院で、手術や抗がん剤治療、放射線治療では治る見込みがなくなった患者のうち、希望者に対して治療する。治療費は無料。
研究を進める醍醐弥太郎教授は「今後、現在行われている他の治療法との併用の仕方や、初期のがんへの効果も研究していきたい」と話す。
出典:中日新聞
がんペプチドワクチン療法は、体に本来備わっている免疫力を高め、がん細胞を排除していく治療法。日本で研究が先行しており、事業には、滋賀医大のほかにも全国の複数の病院が採択された。
昨年度から予備研究を進めている滋賀医大で は、これまで末期の肺がん患者20人にワクチンを投与したところ、1年半後も6割の患者が生存しており、自然状態の患者に比べて3倍以上の生存率に上ることが確認できた。
4月からは、併設の大学病院で、手術や抗がん剤治療、放射線治療では治る見込みがなくなった患者のうち、希望者に対して治療する。治療費は無料。
研究を進める醍醐弥太郎教授は「今後、現在行われている他の治療法との併用の仕方や、初期のがんへの効果も研究していきたい」と話す。
出典:中日新聞
九州大学(九大)は、体内で毒素を無害化するプラスチック抗体の設計指針を一般化することに成功したと発表した。同大大学院工学研究院化学工学部門の星野友助教らとカリフォルニア大学、スタンフォード大学、静岡県立大学との共同研究によるもので、成果は米科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of USA:PNAS」オンライン版に近日中に掲載される予定。
近年、がんやリウマチなどの特効薬として、抗体医療が有効であることが示されている。抗体医療は、がん細胞を標的とした場合を例にすれば、そのがん細胞が持っている正常細胞にはない目印を頼りに、そのがん細胞だけを攻撃する抗体に似た薬を使う療法のことだ。ただし、抗体医薬は高価であること、また分解されやすいために扱いが難しいという問題点があった。
今回、研究グループが開発したのは、安価なプラスチック原料のみから合成した数100nmサイズの微粒子で、抗体と同じように体内で毒素を無害化できることが示された。また、原料の配合日を最適化することでプラスチック抗体の動物体内での活性を最大化し、なおかつ、プラスチック抗体の副作用を抑制する方法を一般化したという。
なお、このプラスチック抗体は安価で、壊れにくいために次世代の医薬品として期待されるという。プラスチック抗体はカリフォルニア大学で合成され、動物実験は静岡県立大学で実施された。
出典:マイナビニュース
近年、がんやリウマチなどの特効薬として、抗体医療が有効であることが示されている。抗体医療は、がん細胞を標的とした場合を例にすれば、そのがん細胞が持っている正常細胞にはない目印を頼りに、そのがん細胞だけを攻撃する抗体に似た薬を使う療法のことだ。ただし、抗体医薬は高価であること、また分解されやすいために扱いが難しいという問題点があった。
今回、研究グループが開発したのは、安価なプラスチック原料のみから合成した数100nmサイズの微粒子で、抗体と同じように体内で毒素を無害化できることが示された。また、原料の配合日を最適化することでプラスチック抗体の動物体内での活性を最大化し、なおかつ、プラスチック抗体の副作用を抑制する方法を一般化したという。
なお、このプラスチック抗体は安価で、壊れにくいために次世代の医薬品として期待されるという。プラスチック抗体はカリフォルニア大学で合成され、動物実験は静岡県立大学で実施された。
出典:マイナビニュース
北海道大学(北大)は、過剰な免疫反応や細胞増殖を抑える働きを持つタンパク質「Cbl-b」の活性型および不活性型分子の3次元構造をNMR(核磁気共鳴)により解明したこと、および真核細胞に普遍的に保存された細胞内分解系で、タンパク質凝集体や異常なミトコンドリア、細胞内に進入した病原性細菌などを分解することで、細胞の恒常性維持に働いているオートファジーの固有活性化酵素などの構造をX線結晶解析法およびNMR法にて解析したことを発表した。
これらの成果は、前者が同大の小橋川敬博氏、富高彰氏、久米田博之氏、野田展生氏(現 微生物化学研究所)、山口雅也氏、稲垣冬彦氏らによるもので、「米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences):PNAS」に掲載された。また後者は同大の野田展生氏(現 微生物化学研究所)、佐藤健次氏、藤岡優子氏(現 微生物化学研究所)、久米田博之氏、小椋賢治氏、中戸川仁氏(東京工業大学)、大隅良典氏(東京工業大学)、稲垣冬彦氏らによるもので、米学術誌「Molecular Cell」に掲載された。
Cbl-bは外部からのシグナルに応じて活性化され、免疫反応や細胞増殖にかかわるタンパク質にユビキチンという目印のタンパク質を付け分解できるようにするが、遺伝子の異常によりCbl-bが活性化されなくなると、タンパク質分解に異常が生じ、I型糖尿病などの自己免疫疾患やがんを引き起こすことが知られている。
今回、研究チームは、NMR法を用いることでCbl-bの活性型および不活性型分子の3次元構造を解明。これにより、不活性型のCbl-bではユビキチン化に直接関わる領域が分子内の他の領域により覆われ、機能しない状態になっていること、ならびに活性型ではその領域が露出することで機能する状態になっていることを明らかにした。
この成果から、今後は、自己免疫疾患に対する薬や新しいメカニズムに基づく抗がん剤、がんを起こしにくい免疫抑制剤の開発が期待されるという。
一方、細胞の飢餓応答として知られるオートファジーの進行にはユビキチン様タンパク質であるAtg8が必須の役割を担っているが、その活性化は固有活性化酵素であるAtg7が行っており、最近の研究により、神経変性疾患やがん化の予防など、多彩な生理的機能を果たしていることが確認されるようになってきている。
今回の研究ではAtg7およびAtg8よの複合体の3次元構造をX線結晶構造解析およびNMRを用いて決定した。これにより、結合酵素であるAtg3への受け渡しは、ユビキチン系では見られなかった独自の機構で行われていることが明らかとなり、この結果、今後、神経変性疾患などの原因となる神経細胞内のタンパク質凝集体を分解する薬剤の開発が進むことが期待できると研究チームでは説明している。
出典:マイナビニュース
これらの成果は、前者が同大の小橋川敬博氏、富高彰氏、久米田博之氏、野田展生氏(現 微生物化学研究所)、山口雅也氏、稲垣冬彦氏らによるもので、「米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences):PNAS」に掲載された。また後者は同大の野田展生氏(現 微生物化学研究所)、佐藤健次氏、藤岡優子氏(現 微生物化学研究所)、久米田博之氏、小椋賢治氏、中戸川仁氏(東京工業大学)、大隅良典氏(東京工業大学)、稲垣冬彦氏らによるもので、米学術誌「Molecular Cell」に掲載された。
Cbl-bは外部からのシグナルに応じて活性化され、免疫反応や細胞増殖にかかわるタンパク質にユビキチンという目印のタンパク質を付け分解できるようにするが、遺伝子の異常によりCbl-bが活性化されなくなると、タンパク質分解に異常が生じ、I型糖尿病などの自己免疫疾患やがんを引き起こすことが知られている。
今回、研究チームは、NMR法を用いることでCbl-bの活性型および不活性型分子の3次元構造を解明。これにより、不活性型のCbl-bではユビキチン化に直接関わる領域が分子内の他の領域により覆われ、機能しない状態になっていること、ならびに活性型ではその領域が露出することで機能する状態になっていることを明らかにした。
この成果から、今後は、自己免疫疾患に対する薬や新しいメカニズムに基づく抗がん剤、がんを起こしにくい免疫抑制剤の開発が期待されるという。
一方、細胞の飢餓応答として知られるオートファジーの進行にはユビキチン様タンパク質であるAtg8が必須の役割を担っているが、その活性化は固有活性化酵素であるAtg7が行っており、最近の研究により、神経変性疾患やがん化の予防など、多彩な生理的機能を果たしていることが確認されるようになってきている。
今回の研究ではAtg7およびAtg8よの複合体の3次元構造をX線結晶構造解析およびNMRを用いて決定した。これにより、結合酵素であるAtg3への受け渡しは、ユビキチン系では見られなかった独自の機構で行われていることが明らかとなり、この結果、今後、神経変性疾患などの原因となる神経細胞内のタンパク質凝集体を分解する薬剤の開発が進むことが期待できると研究チームでは説明している。
出典:マイナビニュース
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)などの研究グループが、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った目の網膜色素上皮細胞を使い、2013年度にも始める臨床研究について、目の病気の加齢黄斑変性のうち日本人に多いタイプ「滲(しん)出(しゅつ)型」を対象とする方向で計画している。約3年間かけて5~10人程度に実施する予定で、その後は治療の標準化に向け、世界規模での臨床試験(治験)を目指す。
あらゆる細胞に分化できるiPS細胞は、皮膚などの細胞に特定の遺伝子を組み込んで作製。網膜色素上皮細胞は視細胞を維持したり、栄養を送ったりする働きがある。
加齢黄斑変性のうち滲出型の治療は従来、「抗VEGF(血管内皮細胞増殖因子)薬」で、網膜に障害を起こす「新生血管」を収縮させるのが基本。ただ根本治療とはいえず、薬剤が高額で患者負担も大きいという課題がある。もう一方の「萎縮型」は欧米に多く、既に米国で胚性幹細胞(ES細胞)から作った網膜色素上皮細胞移植の治験対象になっている。
臨床研究では、新生血管と障害がある網膜色素上皮細胞を除き、シート状にしたiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞を移植する方針。iPS細胞由来の細胞は生体に移植した後に腫(しゅ)瘍(よう)化する危険性も指摘されるが、研究グループによる網膜色素上皮細胞の安全性試験で、これまでのところ腫瘍化はない。万一の場合を想定し、移植後は網膜の断層を画像化する装置などで検査。もし腫瘍が見つかっても、すぐにレーザーで焼くことができるという。
同センターの高橋政代チームリーダーは「臨床研究後の治験については、国内だけでなく欧米の治験審査機関との協議を検討している。治療法を世界的に普及させたい」と話す。
出典:神戸新聞
あらゆる細胞に分化できるiPS細胞は、皮膚などの細胞に特定の遺伝子を組み込んで作製。網膜色素上皮細胞は視細胞を維持したり、栄養を送ったりする働きがある。
加齢黄斑変性のうち滲出型の治療は従来、「抗VEGF(血管内皮細胞増殖因子)薬」で、網膜に障害を起こす「新生血管」を収縮させるのが基本。ただ根本治療とはいえず、薬剤が高額で患者負担も大きいという課題がある。もう一方の「萎縮型」は欧米に多く、既に米国で胚性幹細胞(ES細胞)から作った網膜色素上皮細胞移植の治験対象になっている。
臨床研究では、新生血管と障害がある網膜色素上皮細胞を除き、シート状にしたiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞を移植する方針。iPS細胞由来の細胞は生体に移植した後に腫(しゅ)瘍(よう)化する危険性も指摘されるが、研究グループによる網膜色素上皮細胞の安全性試験で、これまでのところ腫瘍化はない。万一の場合を想定し、移植後は網膜の断層を画像化する装置などで検査。もし腫瘍が見つかっても、すぐにレーザーで焼くことができるという。
同センターの高橋政代チームリーダーは「臨床研究後の治験については、国内だけでなく欧米の治験審査機関との協議を検討している。治療法を世界的に普及させたい」と話す。
出典:神戸新聞
膵臓(すいぞう)がんなどの治療に効果がある新たな化合物を、金大がん進展制御研究 所長の向田直史(むかいだなおふみ)教授、医薬保健研究域薬学系の石橋弘行教授らの研 究グループが22日までに開発した。がん細胞が死ぬのを阻害する遺伝子を「攻撃」する 化合物で、腫瘍の増殖を抑え、重い副作用がないことをマウス実験で確かめた。膵臓がん は早期発見と治療が難しいとされており、新化合物が有効な治療薬開発につながることが 期待される。
新化合物の標的となる遺伝子は「Pim-3」と呼ばれ、向田教授らが2005(平成 17)年にマウスの肝がん細胞で発見した。Pim―3は膵臓がんや肝臓がん、大腸がん などの細胞を増殖させるとともに、死なないようにする働きがある。
新たな化合物を作製したのは、薬学系の石橋教授、谷口剛史助教のチーム。ヒトの膵臓 がん株を皮下注射したマウスに新規化合物を与えると、36日後の腫瘍の大きさは、7匹 のうち6匹平均で10分の1に抑えられた。1匹は腫瘍が消滅した。
従来の抗がん剤は、白血球が減少したり、高血糖になるなどの重い副作用が出ることが ある。今回の新規化合物を投与したマウスは、肝機能や腎機能、血糖値などに異常はなく 、副作用がある可能性は小さいという。
研究グループは、この新規化合物の特許を申請している。向田教授は「がんの転移や薬 剤耐性などの克服を目指す研究所の使命に沿う成果が出た。新薬の製品化につながるよう 企業などに働き掛けていきたい」と話した。
出典:富山新聞
新化合物の標的となる遺伝子は「Pim-3」と呼ばれ、向田教授らが2005(平成 17)年にマウスの肝がん細胞で発見した。Pim―3は膵臓がんや肝臓がん、大腸がん などの細胞を増殖させるとともに、死なないようにする働きがある。
新たな化合物を作製したのは、薬学系の石橋教授、谷口剛史助教のチーム。ヒトの膵臓 がん株を皮下注射したマウスに新規化合物を与えると、36日後の腫瘍の大きさは、7匹 のうち6匹平均で10分の1に抑えられた。1匹は腫瘍が消滅した。
従来の抗がん剤は、白血球が減少したり、高血糖になるなどの重い副作用が出ることが ある。今回の新規化合物を投与したマウスは、肝機能や腎機能、血糖値などに異常はなく 、副作用がある可能性は小さいという。
研究グループは、この新規化合物の特許を申請している。向田教授は「がんの転移や薬 剤耐性などの克服を目指す研究所の使命に沿う成果が出た。新薬の製品化につながるよう 企業などに働き掛けていきたい」と話した。
出典:富山新聞
がん組織が増えるためには栄養を送る血管を作ったり、ウイルスや細菌などから体を守る免疫細胞を異常にするなど、がんに適した環境を作る必要がある。このがんが好む環境を変え、がんの増殖を抑える新しい分子を東京大学の村田幸久助教、大阪バイオサイエンス研究所、農業・食品産業技術総合研究機 構動物衛生研究所などの研究チームが発見した。新しいタイプの抗がん剤の開発が期待できそうだ。
免疫細胞の一種である「肥満細胞」が出す生理活性物質プロスタグランジンD2(PGD2)に着目し、マウスの体内に形成した固形がんの成長をPGD2が抑えることを明らかにした。PGD2は脳で作られ眠りを誘うことが知られているが、がんの成長への影響はわかっていなかった。
出典:日刊工業新聞
免疫細胞の一種である「肥満細胞」が出す生理活性物質プロスタグランジンD2(PGD2)に着目し、マウスの体内に形成した固形がんの成長をPGD2が抑えることを明らかにした。PGD2は脳で作られ眠りを誘うことが知られているが、がんの成長への影響はわかっていなかった。
出典:日刊工業新聞
京都大の山中伸弥教授は19日、再生医療用につくったさまざまな人工多能性幹細胞(iPS細胞)を保管し、必要な患者に提供する「iPS細胞バンク」を来年度に始める方針を明らかにした。朝日新聞などのインタビューで答えた。まずは一般の人からiPS細胞のもとになる皮膚の提供を受け、2013年度にもiPS細胞の提供を始めるという。
iPS細胞はさまざまな組織の細胞に変えることができるが、作製には時間がかかる。そこで、献血のように、健康な人から提供された皮膚からiPS細胞をつくって増やし、冷凍して保管しておく。事故で脊椎(せきつい)を損傷し、緊急な移植が必要な患者にも素早く対応できるよう、あらかじめ準備しておくという構想だ。
現在、皮膚の提供者の募り方などを厚生労働省などと詰めているという。山中教授は「来年は非常に重要な1年。臨床研究に向けてバンクを軌道に乗せたい」と話した。
出典:朝日新聞
iPS細胞はさまざまな組織の細胞に変えることができるが、作製には時間がかかる。そこで、献血のように、健康な人から提供された皮膚からiPS細胞をつくって増やし、冷凍して保管しておく。事故で脊椎(せきつい)を損傷し、緊急な移植が必要な患者にも素早く対応できるよう、あらかじめ準備しておくという構想だ。
現在、皮膚の提供者の募り方などを厚生労働省などと詰めているという。山中教授は「来年は非常に重要な1年。臨床研究に向けてバンクを軌道に乗せたい」と話した。
出典:朝日新聞