宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』の初演から50年を記念した公演

『ベルサイユのばら 50』

5月18日(土)17:00の回を観劇しました。



この回のキャスト表



この回は初演の昭和の『ベルばら』に出演された大御所の方々はいらっしゃらなくて、平成の始めの『ベルばら』4組の出演者の中で最上級生のネッシーさん(日向薫さん)が座長でした。

このメンバーだとかなめさん(涼風真世さん)はしめさん(紫苑ゆうさん)に続く上から3番目。

フィナーレでは中央のネッシーさんの上手隣りの立ち位置…こんなに上級生になったんだと感慨深かったです。


『ベルばら』の45周年の時はかなめさんは大阪では出演がなくて東京でも1日のみだったのでチケットは買わずにDVDを買いました。

この時は舞台の再現ダイジェストの場面が割と長かったのを覚えています。

今回も発表されたキャスティングを見て、扮装して役を演じる若手のOGさん達は出番が多いだろうけれど、ベテランのOGさん達の出番は少しだけなのが分かったのでこの1回だけチケットを取りました。


開演前の鐘の音を聞くと、これこれ、これが『ベルばら』だよとテンションが上がりました。

この回のダイジェストシーンのオスカルは龍真咲さんでした。

龍さんがトップの時の『ベルばら』は龍さんと明日海りおさんがそれぞれオスカルとアンドレを交代で演じていましたが、私はちょうど龍さんがオスカル、明日海さんがアンドレの回を観劇していました。

龍さんは退団後は外部の舞台に立ったりテレビに出演したりする他のOGさん達とは違って、ご結婚されてモナコにも住まれているのでほとんど芸能活動をされていないと思います。

でもさすがにバスティーユを襲撃するシーンのダンスは現役の頃ほどのキレがなくても(これは他の方々もですが)歌は上手かったし、かなりお稽古されたのだろうと思いました。

暫く舞台に立っていなかったからなのか各シーンがダイジェストだったからなのか、以前は気になったクセもあまり感じなくて良かったです。

今回の『ベルばら 50』のオスカルは龍さんファンにとっては本当に嬉しい役でしょう。


前もってキャスティングを見ていなかったので、フェルゼンの湖月わたるさんとマリー・アントワネットの白羽ゆりさんは分かったけれど、その他のキャストさんは誰なのか分からなかったのですが、ダイジェストでもあの場面だなと分かるのが長年何回も上演されてきた『ベルばら』の力ですね。

ただダイジェストの場面がかなり長かったので、ベテランOGファンとしてはやはり観劇するのは1回くらいでちょうど良かったかな。

もちろん各役を演じられているOGさん達のファンの方々は、退団したらもう見られないと思っていた役を見られるのだから感激もひとしおだったでしょうが。


かなめさんの曲は定番の「我が名はオスカル」。

階段の上から登場してブロンドのロングのカツラに上下真っ白な衣装で正にリアルオスカル様でした。

ただこの回の歌はかなめさん本人比としてはそれほど調子が良いようには感じず、先月のプリンスアイスワールド(PIW)での「最後のダンス」の歌声が素晴らしかったので"アレッ?"と思ってしまいました。

他のファン友さん達に尋ねても皆さん同じように感じていたようです。

ただsnsでは以前と変わらない歌声と感激した感想を見かけたので、何度もこの歌を聴いているファンだからそう感じたのかもしれませんが…

ちょうど配信されていた回だったので、見ている方々にPIWの時のようにもっと素晴らしい本来のかなめさんの歌声を聞いてもらえないのはちょっと残念でした。

それでも今まで『ベルばら』に関わってこられてお亡くなりになった方々へのオマージュとしての歌「宝塚、我が心の故郷」では、かなめさんの想いを込めた厳粛な歌声が素晴らしかったです。


平成になったばかりの頃の出演者の方々、ネッシーさん、しめさん、かなめさん、いちろさん(一路真輝さん)、まりこさん(麻路さきさん)のトークでは、まず最初の平成元年(1989年)に上演された雪組の話から始まりました。

この時はトップのかりんちょさん(杜けあきさん)がアンドレで2番手のいちろさんがオスカルでしたが、かりんちょさんがいたずら好きだったとのこと。

かりんちょさんがフェルゼンのワイングラスの中にえのきやしめじなどを仕掛けていたとしめさんが話していたけれど、トリプルキャストの1人だったまりこさんは自分の時はいたずらされてなかったそうです。

まりこさんは下級生だから(配慮して)しかけなかったのではないか、自分の方が(かりんちょさんよりも)上級生なんだけど…としめさんがおっしゃっていましたが、上級生にいたずらを仕掛けることができるくらい仲が良かったという事なのでしょうね。

因みにそのワイングラスはその場面の後はオスカルが飲むグラスになるので、いちろさんが飲もうとしたらえのきが落ちてきたんだそうです(笑)

平成初期の『ベルばら』4組(当時はまだ宙組がありませんでした)のラストはかなめさんのトップお披露目の月組でした。

この時は他の組のトップさんが特別出演されましたが、かなめさんが4人のアンドレの名前を上げる時に大浦みずきさん、日向薫さん、杜けあきさん…となってゆりさん(天海祐希さん)の名前がすぐに出ずでした💦

おいおい、かなめさんトップで2番手のゆりさんを忘れてはダメでしょうとファンは皆んなツッコミを入れたと思いますが、かなめさんは自分のことを忘れていてファンの方がよく覚えている場合が結構あります。

梅芸ではかなめさん、いちろさん、まりこさんが同じ楽屋だそうで、いちろさんがご自分のブログでかなめさんと自分はいろいろ忘れているけれど、まりこさんはいろいろ覚えていて…と書かれていますがいちろさんかなめさんと同じようなのでしょうか?


平成でも2000年代の『ベルばら』の方々は、前回の『ベルばら 45』の時には扮装してダイジェストシーンに出演されていました。

今回は更に後の2013年から2014年の『ベルばら』の方々に移行しました。

さすがに次はまた5年後という事は無いと思いますが、もし『ベルばら 60』があれば今年上演される雪組の『ベルばら』に出演される方々がダイジェストシーンを任されるんじゃないでしょうか?

宝塚において既に『ベルばら』は古典になっていて色々古く感じるところもあります。

一部のファンは自分の推している生徒さんが『ベルばら』に出演するのは罰ゲームのように思われているような話を見かけましたが、この作品があったからこそ客席が赤くなっていた(つまり空席が多かった)宝塚が息を吹き返したという財産である作品だと思うので、時代に合った演出にして今後も上演されると良いなと思います。


今日は梅芸は千穐楽でしたが、この後5月26日から6月9日までは東京建物Brillia HALL、そして6月14日から16日まで名古屋・御園座で上演されます。

Blilliaの千穐楽の6月9日12時公演も配信されます。(アーカイブ無し)

また配信が無い回も収録されているようなので、今回もDVDBOXが発売される可能性がありそうです。


出番は少ないけれど、もう一度かなめさんを見たいので配信を見ようか迷っています。


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