サラウンド・スピーカーの調整①(サラウンドSP編 その2) | 「高音質的ホームシアター」

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なるべくお金をかけず、手軽に高音質を楽しめる方法を日々模索しています。

今まで壁掛け設置だった為、仰角は殆んどゼロでしたから、まず手始めに自分の

耳を狙う角度から試してみることにしました。
使用した音楽CDは普段聴き慣れているジャズのソースを使いましたが、なるべく
録音がよく、ヴォーカル中心のものがよいでしょう。

ちなみにデノンのAVアンプでは各CHを単独で鳴らす事が出来ないようですので、

同メーカーをお使いの方は面倒でもフロントFR端子に差し替えて調整して下さい。

但し、左右の距離差がある場合はタイムアライメント補正をサラウンド端子の数値

と合わせてから行うようにします。
裏技としてフロント2chを外してしまえば、それ以外のSP端子はアンプ側のメニュー

で”有・無”の選択が出来ますので、SP端子を外すのが面倒という方はそういう方法

もありますが、この方法でもサラウンドバックSPは単体では鳴らせません。


サラウンドSPを自分の耳に傾けた場合、今までの仰角ほぼゼロの時と比べ、ヴォー

カルや楽器の定位がかなりハッキリとしています。
ただ、SPユニットが自分の耳を狙っている分、左右のスピーカーの存在が妙に気に

なるようになりました。
人間の耳は後方の音に敏感だという話を聞いた事がありますが、真横でも音源の
位置を無意識に探してしまうのかもしれません。


さて、この状態でいつも見慣れている映画をいくつか再生してみます。
今まで(サラウンドSPの仰角はほぼゼロ)と比べ、サラウンドの包まれ感はかなり
向上しているのですが、今度はサラウンド成分が強すぎて音がリアに引っ張られて

しまうような感じになります。

それと、やはりサラウンドSPの存在が妙に気になってしまいますね。
フロントSPとの繋がりは悪くはないのですが、音場がかなり狭くなってしまったような
印象で、音(空間)がSPの外を出ません。
特に雷が鳴っているようなシーンでは高さの表現が苦手になってしまう感じで、なん
だかヌケが悪く、コンパクトで閉塞感のある空間になってしまいます。
この辺りは映画「ツイスター」を観ていて顕著に現れましたが、あたかも部屋の外で

強風が吹きまくっているような怖い錯覚を覚えるまでの臨場感とまでには至りません

でした。


サラウンドSPの仰角をある程度緩くしていくと、高さを含め、一気に空間が広がりを

増す位置があるのですが、その位置で映画を見ると、フロントSPとサラウンドSPの

距離が3mあっても(ウチの場合ですが)、フロントからリアに音が移動する際、音が

薄くなる事が全くなく、前後の空間バランスも良好となります。