●Avi Loeb博士による米下院監視・説明責任委員会へのUAPsに関する声明
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上： ハーバード大学のガリレオ計画観測所にあるセンサーの集合体は、赤外線、光学、ラジオ、オーディオで全天を監視している。 左：赤外線カメラアレイ（Dalek）の機械設計図。 右：観測所にある実際のDalekアレイの写真。 (画像提供：ガリレオ計画)
この数か月の間、私は米下院監視・説明責任委員会のスタッフから、未確認異常現象（UAP）について米連邦議会で証言する用意があるかどうか、何度も尋ねられました。そのため、私は2024年11月13日の予定を空け、以下の書面による声明を用意しました。
しかし、結局私は議会で証言する機会を得られなかったため、以下に私が用意していた声明文を掲載いたします。
私の指揮下にあるガリレオ・プロジェクトは、今週、ハーバード大学にある独自の天文台の委託データから得られた前例のない結果を公表する予定です。
50万個の天体が空で監視され、その外観は最先端の機械学習アルゴリズムによって分析されました。そのうちのどれかがUAPであるとすれば、その飛行特性はどのようなものでしょうか？残念ながら、議会の公聴会委員長は、これらの科学的結果について、また、恒星間空間から最初に報告された隕石の落下現場への海洋探検から得られた科学的知見についても、聞くことを拒否しました。
今後数日のうちに一般公開される予定の、ガリレオ・プロジェクト・オブザーバトリーによる最初の委託データの最初の広範な論文をお待ちください。以下は、私の公式声明です。
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監視委員会の閣下、サイバー小委員会委員長メイス下院議員、国家安全保障小委員会委員長グロスマン下院議員、
未確認異常現象（UAP）に関する公聴会を開催していただきありがとうございます。
私はエイブラハム（アヴィ）・ローブと申します。
ハーバード大学で科学のベアード教授および理論計算研究所の所長を務めるとともに、ガリレオ計画の責任者を務めています。私は9年間ハーバード大学天文学部の学部長を務め、レーガン大統領の戦略防衛構想（通称「スターウォーズ」）の研究から始まった科学者としてのキャリアの中で、1,000以上の科学論文と8冊の著書を執筆しました。ワシントンDCでは、大統領科学技術諮問委員会の委員を務め、全米アカデミーの物理学・天文学委員会の委員長も務めました。
2017年10月19日に初の恒星間天体（ISO）である「オウムアムア」が発見されたことを受け、私は太陽系外から飛来する異常な物体の科学的調査に関心を持つようになりました。 フットボール場ほどの大きさの「オウムアムア」が8時間ごとに回転する際に、太陽光の反射の明るさが10倍も変化しました。この極端な明るさの変化は、`Oumuamuaがパンケーキのような形をしていることを示唆していました。また、この謎の物体は彗星の蒸発を示す兆候もなく太陽から加速し、人工ロケットよりも速い速度で地球から遠ざかっていきました。3年後、同様の太陽光の反射による推進力が別の物体、2020 SOで検出され、これは1966年のNASAによる打ち上げのロケットブースターであることが確認されました。
さらに、米国政府の人工衛星に搭載されたセンサーの記録データから、2014年1月8日に太陽系外から来た1メートルの物体が地球に衝突したことが示されました。IM1と呼ばれるこの火球は、太陽に対して95%近くの近傍星よりも速い速度で移動しており、NASAのCNEOSカタログに記録されている隕石のすべてを上回る物質強度を示していました。
その星間起源は、2022年3月1日付のNASA科学ミッション局宛ての米国宇宙司令部による公式覚書によって確認された。
これら最初の2つのISOが示した異常は、そのうちのどれかが、遠く離れた星から地球外知的生命体（ET）のNASAのような機関によって技術的に製造されたものではないかという私の好奇心を刺激した。
地球の近くに現れた見慣れない物体の不可解な出現は、米国政府高官によって公式に認められた。
国家情報長官（DNI）のアヴリル・ヘインズ氏による未確認飛行物体（UAP）に関する報告を受け、2022年にはDNIと国防総省の下に「全領域異常解決局（AARO）」と呼ばれる新たな部署が設立された。
現在のところAAROの公式声明は、「今日まで、AAROは地球外物質の所有やリバースエンジニアリングに関するプログラムが過去に存在した、あるいは現在も存在するという主張を裏付ける検証可能な情報は発見していない」というものです。
ET関連の目撃者とAAROの関係者の双方が誠実である世界が存在します。その世界では、一部のUAPは米国の国家情報機関に認知されていませんが、その大半は人為的なものです。
回収およびリバースエンジニアリングのプログラムは存在する。
これらのプログラムは敵対国が製造した車両の墜落現場を調査し、回収された生物学的物質はすべて地球起源である。UAPが核施設や軍事施設付近に集中しているのは、スパイ活動の自然な副産物である。
UAPが示す先進技術の一部は米国企業にとって未知のものであり、地球起源であることの混乱を隠すために「異常」と分類されている。その世界では、米国が国家安全保障上の脅威に対して脆弱であるように見えることが、国防総省が関連情報の開示を抑制する理由を説明している。UAPの未知の地球起源について公に認めることは、それらを製造した敵対国の軍事的利益につながる。
しかし、科学的観点から見ると、たとえ空に浮かぶ物体の100万分の1が地球外起源のものであったとしても、その発見は人類の未来を変えることになる。米国政府には太陽系外の天体の発見を任務としていません。これは天体物理学者である私の本業です。
こうした異常な物体の一部が地球外のテクノロジーであるかどうかを明らかにするには、科学的で質の高いデータが鍵となります。納税者からのこの可能性に対する多大な関心に鑑み、NSF、NASA、DOE、DoDなどの連邦政府の資金提供機関は、関連する科学研究に資金を配分すべきです。これまでに64年間も地球外からの電波信号を探索してきたが、それは電話がかかってくるのを待っているのに等しい。
あるいは、もうこの世にいない送り主から送られてきた荷物を裏庭で探すようなものかもしれない。「オウムアムア」やIM1が、太陽系の馴染みのある岩石と比べてなぜ異常なのかを理解するには、さらなる研究が必要である。現在、太陽の周りを回る地球の軌道には、数百万個のIM1のような物体がある。そのうちのどれかが技術的な起源であるかどうかは、最高の望遠鏡を使えば判明するでしょう。
より深い知識を得るためには、科学者たちは新たな高品質のデータを収集しなければなりません。 空と海は機密扱いではありません。
ガリレオ計画では現在、ハーバード大学に新しい天文台を運営し、米国の他の場所にも2つの天文台を建設して、赤外線、光学、ラジオ、オーディオで空全体を継続的に監視しています。
私たちは、機械学習アルゴリズムを使用して、空に浮かぶ50万個の物体がすべて既知の起源によるものかどうかを確認した新しい科学論文をまもなく発表する予定です。
1年前、私はガリレオ計画の遠征隊を率いて太平洋に赴き、IM1の墜落現場から異常なミリメートルサイズの水滴を採取しました。先月、私たちはこれらの発見に関する詳細な査読付き論文を発表しました。
現在、2025年夏に2回目の探査を行い、IM1の残骸の中からより大きな破片を見つける計画を立てています。また、2025年には、チリにあるNSFのルービン天文台が32億画素のカメラを使用して、4日ごとに南半球の空全体を調査する予定です。私たちの科学者たちは、そのデータストリームの中から「オウムアムア」のような物体や未確認飛行物体（UAP）を探します。
よくある質問は、「人類は真実を扱うことができるのか？」というものです。私は、この質問は無関係だと考えています。なぜなら、宇宙の近隣に関する真実を知ることは常に有益 だからです。ニコラウス・コペルニクスとガリレオ・ガリレイが科学的証拠を用いて、我々は宇宙の物理的中心に位置していないと推論したとき、人類は同様の学習経験をしました。今日、この知識により、NASAは他の惑星に到達することが可能になっています。もし地球の周りを惑星が回っていると仮定していたら、決してこれらの惑星に到達することはできなかったでしょう。
2024年2月18日、私はニコラウス・コペルニクスの生誕550年を祝う公式行事の一環として、同氏の生誕地であるポーランドのトルンで公開講演を行いました。講演のタイトルは「次のコペルニクス的転回」でした。このタイトルは、我々が宇宙の知的中心ではないことを暗示しているのかもしれません。
その場合、私たちの選出した政治家よりも地球外生命体が、繁栄する未来のより優れたお手本となるかもしれません。その2日前には、2024年のミュンヘン安全保障会議で、地球外の技術文明の科学的探索に関するプレゼンテーションを行いました。これらのイベントが連続して行われたことは、UAPとUSO（未確認潜水物体）の2つの側面を示しており、それは国家の安全保障や宇宙における私たちの位置づけに重要な意味を持っています。
国家の安全保障と地球外生命体に関する未解決の問題に答えを出す科学的研究に連邦政府の資金が割り当てられることを期待したい。我々は、この両分野における答えを国民に提供する義務がある。
ご清聴ありがとうございました。
著者について
（画像クレジット：クリス・ミシェル、米国科学アカデミー、2023年
アヴィ・ローブは、ガリレオ計画の責任者であり、ハーバード大学のブラックホール・イニシアティブの創設ディレクター、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの理論計算研究所のディレクター、ハーバード大学天文学部の元学部長（2011年～2020年）です。また、大統領科学技術諮問委員会の元委員であり、全米アカデミー物理学・天文学委員会の元委員長でもあります。2021年に出版されたベストセラー『Extraterrestrial: The First Sign of Intelligent Life Beyond Earth』の著者であり、また、教科書『Life in the Cosmos』の共著者でもあります。2024年8月には、新著『Interstellar』のペーパーバック版が出版されました。
●Avi Loeb’s Statement on UAPs to the House Oversight and Accountability Committee
Over the past few months, I was asked multiple times by Staff of the House Committee on Oversight and Accountability whether I am available to testify before the U.S. Congress on Unidentified Anomalous Phenomena (UAPs). As a result, I cleared my calendar for November 13, 2024 and prepared the following written statement. At the end, I was not called to testify before Congress and so I am posting below my intended statement. The Galileo Project under my leadership is about to release this week unprecedented results from commissioning data of its unique Observatory at Harvard University. Half a million objects were monitored on the sky and their appearance was analyzed by state-of-the-art machine learning algorithms. Are any of them UAPs and if so — what are their flight characteristics? Unfortunately, the congressional hearing chairs chose not to hear about these scientific results, nor about the scientific findings from our ocean expedition to the site of the first reported meteor from interstellar space.
Stay tuned for the first extensive paper on the commissioning data from the first Galileo Project Observatory, to be posted publicly in the coming days. Here is my public statement.
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Distinguished Members of the House Oversight Committee, Cyber Subcommittee Chair Rep. Mace and National Security Subcommittee Chair Rep. Grothman,
Thank you for holding this public hearing on Unidentified Anomalous Phenomena (UAPs).
My name is Abraham (Avi) Loeb and I am the Baird Professor of Science and director of the Institute for Theory and Computation at Harvard University, as well as the head of the Galileo Project. I chaired the Harvard Astronomy department for nine years and wrote more than a thousand scientific papers and eight books during my scientific career, which started with work on President Reagan’s Strategic Defense Initiative, also dubbed as “Star Wars.” In Washington DC, I served as a member of the President’s Council of Science and Technology and chaired the Board on Physics and Astronomy of the National Academies.
Following the discovery of the first interstellar object (ISO), `Oumuamua, on October 19, 2017, I became interested in the scientific study of anomalous objects that visit us from outside the Solar System. The brightness of sunlight reflected off `Oumuamua changed by a factor of ten as this football-field-size object tumbled every eight hours. These extreme brightness variations implied that `Oumuamua was shaped like a pancake. This mysterious object accelerated away from the Sun without signs of cometary evaporation, and receded from Earth faster than any human-made rocket. A similar push by reflection of sunlight was detected three years later for another object, 2020 SO, which was verified to be a rocket booster from a 1966 launch by NASA.
In addition, archival data from sensors aboard U.S. Government satellites indicated that on January 8, 2014, a meter-size object from outside the Solar System collided with Earth. The bolide, called IM1, was moving relative to the Sun faster than 95% of nearby stars and exhibited material strength beyond all documented meteorites in NASA’s CNEOS catalog. Its interstellar origin was confirmed by the U.S. Space Command in an official memorandum to NASA’s Science Mission Directorate, dated March 1, 2022.
The anomalies displayed by these first two ISOs triggered my curiosity on whether any of them might have been manufactured technologically by an extraterrestrial (ET) NASA-like agency from a distant star.
The puzzling appearance of unfamiliar objects close to Earth was admitted publicly by U.S. government officials. Reports on UAPs from the Director of National Intelligence (DNI), Avril Haines, led in 2022 to the establishment of a new office under DNI and the Department of Defense, called the All-Domain Anomaly Resolution Office (AARO). The official statement from AARO so far is: “To date, AARO has not discovered any verifiable information to substantiate claims that any programs regarding the possession or reverse-engineering of extraterrestrial materials have existed in the past or exist currently.”
There is a world in which both ET-related witnesses and AARO officials are sincere. In that world, some UAPs are unrecognized by U.S. National Intelligence agencies but the vast majority of them are human-made. Retrieval and reverse engineering programs do exist. These programs study crash sites of vehicles produced by adversarial nations, and any recovered biologics are terrestrial in origin. The concentration of UAPs near nuclear or military assets is a natural byproduct of espionage. Some of the advanced technologies displayed by UAPs are unknown to U.S. corporations and labeled as anomalous just to hide the confusion about their terrestrial origin. In that world, the apparent vulnerability of the U.S. to national security threats explains why the Department of Defense would suppress disclosure of related details. Any public admission on the unknown terrestrial origin of UAPs would serve the military interests of adversarial nations who produced them.
However, from a scientific perspective, even if one in a million objects in our sky is of extraterrestrial origin, its discovery will change the future of humanity. The U.S. government is not tasked to discover what lies outside the Solar System. This is my day job as an astrophysicist.
Scientific quality data is key for clarifying whether some of these anomalous objects represent extraterrestrial technologies. Given the enormous interest in this possibility by taxpayers, federal funding agencies such as NSF, NASA, DOE or DoD, should allocate funds to related scientific research. We have been searching for ET radio signals for sixty-four years, but such searches are equivalent to waiting for a phone call. Alternatively, we could also search for packages in our back yard from a sender that might not be alive anymore. Additional work is needed to understand why `Oumuamua and IM1 appeared anomalous relative to familiar rocks from the Solar System. There are currently of order a few million IM1-like objects within the orbit of the Earth around the Sun. We could find out whether any of them is technological in origin using our best telescopes.
To gain better knowledge, scientists must collect new high-quality data. The sky and our oceans are not classified.
The Galileo Project is currently operating a new observatory at Harvard University and constructing two other observatories in other U.S. locations to monitor the entire sky continuously in the infrared, optical, radio and audio. We are about to release a new scientific paper, where we used machine-learning algorithms to check whether half a million objects in the sky are all of familiar origin. A year ago, I led a Galileo Project expedition to the Pacific Ocean which retrieved anomalous millimeter-size droplets from IM1’s crash site. Last month, we published a detailed peer-reviewed paper on these findings. We are currently planning a second expedition in summer 2025 to find larger pieces within the wreckage of IM1. Also in 2025, NSF’s Rubin Observatory in Chile will employ a 3.2 gigapixel camera to survey the entire southern sky every four days. Our scientists will be searching for `Oumuamua-like objects and UAPs in its data stream.
A common question is: “can humanity handle the truth?” I regard this question as irrelevant, since it is always beneficial to know the truth about our cosmic neighborhood. Humanity went through a similar learning experience when Nicolaus Copernicus and Galileo Galilei used scientific evidence to infer that we are not at the physical center of the Universe. Today, this knowledge allows NASA to reach other planets. We would never reach these planets if we assumed that they move around the Earth.
On February 18, 2024, I gave a public lecture in Torun, Poland, the birth town of Nicolaus Copernicus, during an official celebration of 550 years to his birth. The title of my lecture was: “The Next Copernican Revolution,” which might imply that we are not at the intellectual center of the Universe. In that case, extraterrestrials might serve as better role models for a prosperous future than our elected officials. Two days earlier, I made a presentation about the scientific search for extraterrestrial technological civilizations at the 2024 Munich Security Conference. The back-to-back scheduling of these events signifies the two facets of UAPs and Unidentified Submerged Objects (USOs), which carry important implications for either national security or our place in the Universe.
Here’s hoping that federal funding will be allocated to scientific research that will answer open questions on national security and extraterrestrials. We owe the answers on both fronts to the public.
Thank you so much for your attention.
ABOUT THE AUTHOR
Avi Loeb is the head of the Galileo Project, founding director of Harvard University’s — Black Hole Initiative, director of the Institute for Theory and Computation at the Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics, and the former chair of the astronomy department at Harvard University (2011–2020). He is a former member of the President’s Council of Advisors on Science and Technology and a former chair of the Board on Physics and Astronomy of the National Academies. He is the bestselling author of “Extraterrestrial: The First Sign of Intelligent Life Beyond Earth” and a co-author of the textbook “Life in the Cosmos”, both published in 2021. The paperback edition of his new book, titled “Interstellar”, was published in August 2024.
@Kz.UFO現象調査会