●当時の米国UFO研究機関で、この事件を精力的に取り上げたのは、NICAPと並ぶ二大勢力のAPRO(空中現象調査機構)である。
APROコンサルタントのハーダー(James A.Harder)博士はロレンゼン会長の要請を受けて、アレン・ハイネック博士と共に現地調査・体験者とのインタビューを行っている。そして、会報”The APRO Bulletin”Sep-Nov1973~続報として、Nov-Dec1973にその内容を掲載している。
ハーダー博士派遣までの経緯
保安官事務所での秘密録音(真実性のある証拠)の件や、事件関係者との接触。
ヒクソンとパーカーが保安官事務所で聴取を受けた際、二人だけにされた後も秘密裡に録音はされており、その緊迫した内容は彼らの信ぴょう性を高める結果になっている。
キースラー空軍基地での放射線検査の件やハーダー博士による催眠下でのセッションを行った件、そしてエイリアンの特徴に対する証言。
10/31には嘘発見器での正当性の結果が報じられたというUPI報道の件。
この事件について、APROは肯定的な立場をとっている。
キースラー基地での尋問記録の表紙
APROの続報
アーチストのBrian Jamesによるイラストと、10/30に行われたポリグラフ・テストの件
現地調査を行った、ハイネック博士(右)とハーダー博士(左)
●懐疑派の長老フィリップ J.クラス(Philip J.Klass)が語る最大の疑問点:嘘発見器の疑問
クラスはその代表的な著書、”UFOs Explained”(1974年発行)において、19ページに亘りパスカグーラ事件を取り上げている。
内容は殆どがポリグラフ・テストの正当性についての疑義であり、New Orleansのポリグラフ・オペレーターである、Scott Glasgowの経歴・経験についての疑問である。
結論から言えばこの疑義は事実であり、ヒクソンとパーカーのマネージャー的存在である法律家のJoe Colingoは、後のヒクソンの著書(UFOs Contact At Pascagoula)にもあるが、この事実を認めている。結局は費用を惜しんだ結果の事である。
Klassの代表的な著書:ソコロ事件他幾つもの有名な事件の疑義を取り上げている。
パスカグーラ事件についての章
大半がポリグラフ・テストの件である。
ポリグラフ・テストの結果については、オペレーターの資格・経歴についての不手際でKlassの言い分に分があり、そのテストの正当性には疑問がある。(テストの結果は、彼らは真実を述べているというもの。)
問題のポリグラフ・テストのオペレーターである、Scott Glasgow(右)と、ダイアモンド保安官(左)
*事件から2年3か月後の1976年1月31日に、ヒクソンとパーカーは広範囲の精神テストを受けており、その結果は著書(下の画像)の中で報告書として掲載している。 試験の実施はデトロイトにあるハーパー病院のBernard A.Bast博士であり、49年のキャリアを持っている。
この内容については次回以降掲載して行く予定である。
ヒクソンとメンデスの共著(1983年発行 蔵書)
Charles Hickson and William Mendez
Wendelle C.Stevens発行、限定2000部
* その5.に続く・・・・・・
@Kz.UFO現象調査会













