今日も映画馬鹿。 -3ページ目

今日も映画馬鹿。

映画あれこれ。ときどき音楽。たまに戯言。おまけに麺。






映画は、映画館で観なければ意味がない

そう常々思いながら映画馬鹿道を歩いて来ましたが、
近頃、それは単なる戯言なのではと首をかしげる事が多々あります。

大好きな筈の映画館の空間で最近ストレスをかなり感じるのです。
特に近隣のシネコンでの観客のマナーの悪さには心が萎えてしまいます。

上映中にスマホでSNSに応答するホタル族
酷い時は携帯の着信に出て会話する輩
ずっとお喋りをしている老若男女を問わない徒党グループ
足を組み替える度に前の座席の背もたれを蹴る奴
どんどん巨大化するポップコーンをガサガサクチャクチャずっと食ってる阿呆
最近そのポップコーンがこぼれてもいいようにと
売店が安手の粗悪なビニールに入れる要らぬサービスをするものだから
ガサガサ騒音が2倍になってる悪循環な現実

落ち着いて映画なんて観られたものではありません。

以前は、注意する事もあったのですが、
そう云う方々は、その辺のモラルが激しく欠落しているので
何言ってんのコイツうるせ~な~と云う態度で返して来るし
最近は、その類いの増殖加減が凄まじくとても対処出来ません。
空いている時は、別の安全圏の席に移動してしまう事も最近多いです。

映画館の観客状態を見るだけで
この国はこれから益々ヤバイなぁ~と本気で思います。

全席指定席を当たり前にしたシネコンのシステムは確かに便利なのですが
全席自由席の入れ替えなしのその昔が、最近愛おしく想えて仕方ありません。
ヒット作は、2~3時間並ばないといい席で観られなかった時代
大変だったけど、そんな作品はその映画館の佇まいと共に
今も鮮明に記憶に残っているものです。

そして、昨今のシネコンのスケジュール編成は絶対に観客に向いていません。
全ては、観客動員率を上げるために成り立っており
今は、だいたい3日サイクルでのスケジュール変更を行うので
客が入らない作品は、直ぐにモーニングかレイトの一日1回上映なんて事がざらで
いざ観に行こうと思ったら既に上映打ち切りだったなんてことも現実にあるのです。
ヒット作だけを複数の箱で多数回上映するのは、
確かに経営の立場からすると仕方ないのかも知れません。
しかし、何時も混雑で客が溢れていると云うのならいざ知らず
ガラガラの方が圧倒的に多い首都圏近郊の乱立シネコンが、
どこへ行っても皆んな同じでは、
長い目で見て本当に存続して行けるのかと危惧してしまいます。

もちろんIMAXや4Dなどの大画面や高品位なデジタル音響の
映画館の環境ならではの映画鑑賞与件で
あたかもソコだけ現在バブル期の様に集客している
昨年オープンのTOHOシネマズ新宿みたいなシネコンもあります。
しかしそれは、あくまでも立地与件による異例な成功例であり
東京近郊で既にIMAXを装備済みのシネコンの箱など
いつも概ね空いていて座席数が多いのに稼働率が悪いと云う
本末転倒な状況なのが事実です。

それにここ数年の配信やDVD化の期間短縮さにゲンナリしています。
公開後3ヶ月でソフト化と云うのが当たり前になり
映画館で終映間際に観た作品が数日後にDVDリリースされてたなんて
ひと昔前なら有り得なかった現実に泣けて来ます。

ましてや配信の多様化によりスマホやタブレットで
映画を見る時間と場所を選ばなくていい時代になり
もはやDVDレンタル店の存続すら絶滅危惧種入りな状況だと考えれば
映画館で映画を観る行為自体が既に終焉を迎えていると云わざるを得ません。