映画館に行けない日々が続きストレス溜まり過ぎていますが
GWも終わりフル稼働していた仕事もやっと一山越えたので
溜めていて書けなかった映画の感想を徐々に消化していきたい・・・と思っています。
なので暫くは、既に公開が終了している作品も混じります。
筋萎縮性側索硬化症に蝕まれながらも
ブラックホール特異点定理理論を唱えた
物理学者 スティーヴン・ホーキング博士 と
彼の最初の妻 ジェーン・ホーキング の関係を
一種のラブストーリーとして描いて行く
博士と彼女のセオリー
THE THEORY OF EVERYTHING
を観て来ました。
本作の演技でで最優秀主演男優賞のオスカー像を手にした
エディ・レッドメイン は、
なるほどアカデミー会員好みの成り切り演技を見せますが、
病に冒されてもなお、彼を支える妻を演じた
フェリシティ・ジョーンズ の
ガッシリした受け身の演技が強く印象に残りました。
発病時に余命わずかと診断されながら
実際に現在も存命なホーキング博士 の長命を導いたのは、
間違いなくジェーン の存在なくしてあり得なかった筈です。
しかしながら障害者と暮らす家族の事情を
臆する事なく互いに受け入れながら生活して来た
この夫妻が晩年に導き出す意外な結論のアッサリ加減は、
男女の関係の不思議を皮肉に表しており
ある意味"宇宙のブラックホール"よりも深い謎だと思いました。
まだ生存されている実在の人物を描いた作品なので
特に障害者と暮らす家族の生活と云う意味も踏まえ
実際には、もっと複雑な事情も渦巻いていたに違いなく
オブラートに包んだ部分も多ようにあったであろうと予測できますが、
英国の気品を下敷きにして
魅力的な人物模写で綴られた人間ドラマになりました。