今日も映画馬鹿。

今日も映画馬鹿。

映画あれこれ。ときどき音楽。たまに戯言。おまけに麺。


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映画を観る

それは自分が生きる過程で必要不可欠な行為です。



人生で初めて映画館で観た映画は、

何作目かは覚えてませんが

おそらく母親に連れられて幼児期に浅草松竹で観た

「男はつらいよ」だったと思います。

自分が柴又駅前の産婦人科で産まれた縁もあり

その後、寅さんシリーズは自分の中で重要な作品になりました。



その後、23歳まで暮らした亀有を中心に映画馬鹿の基盤が作られて行きます。



『東映まんがまつり』は亀有東映。



ゴジラとの出会いの『東宝チャンピオンまつり』は千住東宝か金町東宝。



中学の頃から通った青砥京成名画座は二本立て300円で

邦画のみならず洋画の魅力も教えてくれた映画館です。

友達と自転車で連なって観に行った

「八甲田山」の後の遠足は、当然「雪の進軍」を歌いながら歩いていたし

「八つ墓村」の多治見要蔵による村人32人殺しや

田中邦衛さんの斬られて飛んだ生首が敵の腕に噛み付く場面で

皆んなして何故か大笑いして観ていた記憶が懐かしいです。



18歳を過ぎてポルノ界の聖子ちゃんと呼ばれていた

寺島まゆみさん主演の日活ロマンポルノ作品

「ピンクカット 太く愛して深く愛して」(森田芳光監督作品!)を観たのは

東映直営上映を止めた後の千住東映でした。



かつて地元近辺にあった映画館での想い出は尽きません。



人生初めて一人で行った映画は、

ヒビヤ有楽座で観た「ジェット・ローラー・コースター」

作品自体は大した事ない亜流パニック映画でしたが、

およそ1,500席を有する大劇場の雰囲気と

70ミリ大画面に

劇場内を低周波で揺らす

特殊音響装置センサラウンドの大轟音にノックアウトされました。



更に京橋にあったテアトル東京で観た「カプリコン1」

スーパーシネラマシアターの湾曲大スクリーンと6チャンネルステレオ音響に圧倒され

翌日、熱を出した記憶があります。



そして、千代田劇場で観た「獄門島」で大人の映画の魅力を知り

日本映画も凄いのだとすり込まれた事により

昭和の邦画低迷期にもしっかり日本映画を観続けられた訳です。



そして運命の1978年

2月に公開された「未知との遭遇」

紛れもなく生涯No.1となる作品との出会い

テアトル東京のシネラマ大スクリーンに

マザーシップがひっくり返る場面で脳が破裂したのです。



そして、同年6月

「スター・ウォーズ episod Ⅳ」と新宿プラザ劇場で出会います。

ディメンション150方式というシネラマ同等の湾曲大スクリーン

しかも画面下の左右の凄い音出すぞと言わんばかりに設置された

二基の巨大ウーファースピーカーが唸る重低音にメロメロになってしまったのです。



現在のシネコンには無い

かつての映画館がそれぞれ醸し出す味わいが

貴重なものとして色々記憶に焼き付いています。



映画は、映画館で観る。

その固定観念は、少年期から青年期の思考にきっちり自覚され今に至っています。



2009年にアメブロを立ち上げ

最初に映画の感想を書いた作品は「アマルフィ 女神の報酬 」でした。

それ以前から映画の感想を書いていたメルマガを並行させながら

2010年の2月にアメブロに一本化した

「ラブリーボーン」の感想以降の6年間は、劇場で観た映画の感想を全て書きました。

途中、諸事情でアメブロ内でブログの引越しをしましたが

旧バージョンと合わせると書いた映画の感想は1,365本に登ります。



最近は、映画の記事に敢えて特化させておりましたが、

以前は、今はマイブームが終わった"つけ麺"を中心とした食べ物や

好きなシンガーソングライターのライブの記事なども書いていて

一時期は、毎日欠かさず更新した事もありました。



もともと飽き性な人間が、ここまで続けられたのは

好きな映画の事を書くことが出来たのと

何より読んで下さった皆様のおかげに他なりません。



しかしながら

その間に映画の上映環境は激変しました。



映画のデジタル化の波

老舗映画館の相次ぐ閉館

ミニシアターの激減

配信の多様化で観る場所を選ばなくなった利便環境

とりわけ、年々益々映画館が空いている状態の増加は

映画ファンとして哀しみこの上ない現実として拭う事が出来ません。

二つ前の記事に書いた映画への近況を踏まえ

最近、感想記事をすんなり書けなくなっておりました。



この三年ほどは、映画を観ながら感想をどう書こうか考えていたり

いつしかブログの為に映画を観ていると云う風な状態にも陥っており

正直、少し疲れてしまったと云うのが実態です。

好きな映画で知らず知らずにストレスを感じてしまうのは

考えてみれば如何ともしがたい状況だと最近考えるようになりました。



そんなこんなで数日考えて

しばらくお休みにすることも考えたのですが

ここはきっぱり区切りを付けて

このブログを終了する事に致しました。



これからは、気負わず本数を減らして

ゆっくり好きな映画を楽しみたと思っています。



いつもこの拙いブログを読んで下さった方、

コメントをいただいたりペタやいいねをしていただいた方、

映画について思いを共有出来て得難い六年間でした。

感謝しております。

ありがとうございました。



これからも皆様がいい映画と出会えることを心から祈っております。



2016年4月28日  nobyon