クリスマスソングが好きだ。
彼は言う。
最近、街でも耳に聞こえてくる。
良い歌が多い。
【赤鼻のトナカイ】
真っ赤なお鼻の~ トナカイさんは~ ♪
いつもみんなの~ 笑いもの~ ♪
ん?
トナカイの鼻って赤かったっけ?
みんなって誰だろう?
帰宅し、早速調べる彼。
やはり、鼻は赤くない。むしろ黒い。
調べていく内に、こんな話に出会った。
と或る家族がいた。
父、母、娘、の3人家族。
母は病いに倒れ、ずっと病床に。
すると或る日、娘は父に言った。
「何でうちのママは、皆のママと違って
遊んでくれないの?」
娘は学校でいじめられたらしい。
父は困った。
実は父も子供の頃、いじめられていた。
人よりも背が低いというだけで…。
父は困り、考え、悩んだ。
そして、娘に話し出した。
昔、変な鼻のトナカイがいたんだ。
そのトナカイの鼻は赤くピカピカ光っていて、
その鼻の所為で、他のトナカイから
笑われていたんだ。
だからトナカイはいつも泣いて過ごしていた。
でもクリスマスの日のコト。
いつもの様に落ち込んでいたトナカイの前に
サンタクロースが現れたんだ。
そしてトナカイに向かって、
「今日は霧が凄くて、前が見えない
大事な煙突が見えなくて困っている
君の鼻が必要なんだ!」と言ったんだって。
赤鼻のトナカイは喜んだ。
他のトナカイ達は、赤鼻を讃えたんだ。
そして、サンタクロースと赤鼻は、
遠くお空に消えていった。
鈴の音と共にね…。
父は話し終えた。
娘は喜んだ。
娘には自慢の母になった。
母を笑う奴等を笑い返した。
その後、娘の母は亡くなり、
その父の話が歌になったそうだ。
ええ話やね。
ふと見ると、
鼻をすする彼の鼻が赤くなっていた…。
クリスマスソングが好きだ。
そんな彼が出演するイベント。
【コントをします。
皆の笑い声を聞きたくなったから】
12月13日。
渋谷 ∞ホールにて。
1時間ほどのコントイベントです。
チケット、まだまだあるようですので、
良かったら笑いに行ってやって下さい。
ある日気がつくと僕が二人
同じ顔で同じ服を着て
君は誰かと尋ねてみても
わかりません 僕は君だから