農家を営むお爺さん。

お爺さんは独りぽっち。

でも1年前から耕作用の牛がやってきた。

牛はお爺さんに直ぐ懐いた。

 

お爺さんはいつも牛と一緒。

仕事の時は勿論。

食事の時も。

寝る時も。

お爺さんは2人ぽっち。

 

お爺さんはよく散歩に出掛けた。

勿論、牛を連れて。

牛は、お爺さんに合わせてゆっくり歩く。

一歩一歩、ゆっくり歩く。

2人の楽しい時間。

 

その翌年。

お爺さんは村の皆に挨拶回り。

勿論、牛と一緒に。

一日かけて、ゆっくり回った。

 

家に帰って、ふと牛を眺めるお爺さん。

『お前も随分汚れたなぁ~』

『綺麗にしてやろう』

お爺さんは水を掛け、ゴシゴシ擦った。

『いつも有り難うな』

ゴシゴシ擦った。

 

『!?』

 

突然、驚くお爺さん。

 

牛の茶色の身体が流れ落ちていく。

 

『なっ!?』

 

何事だ、と擦ってみる。

どんどん茶色が流れ落ちていく。

すると、下から黄が出てくる。

すると、下から黒が出てくる。 

角や鼻輪も落ちていく。 

 

犧F釮ら宜しくお願いします瓩

下から現れたモノが口を開いた。

開いた其処には鋭い牙が…。 

 

『こ、こちらこそ…』と、お爺さん。

お爺さんは2人ぽっち。  

 

 

何じゃコレ…?

明けました。

おめでたいです。

本年も、彼並びにザ・プラン9を

宜しくお願いします!