と或る朝。
身支度をし、仕事に出掛ける為、
玄関を出た彼。
しかし、ズボンのポケットに手を入れたままで
戸惑いの表情を浮かべる。
ズボンの右前、左前、右後、左後。
まるで舞ってる様に次々に手を入れていく。
どうやらカギを無くしたらしい…。
もう一度、家に入り、カギを探す彼。
家の中を右往左往。
狭い家を左往右往。
しかし、無い…。
何処に行ったのだろう…?
ひょっとしてカギ穴にカギを挿したまま
家に入ってしまっていたのか…?
しかし、そんなコトを考えている場合ではない。
もう家を出なければならない。
取り敢えず彼は、管理人さんに、
「警備会社に電話をして、
カギを閉めといてもらえますか?」
と、言い残し家を出た。
時は金曜日のコトだった。
次に彼が帰宅するのは月曜日。
不安の中、仕事をこなす彼。
翌日、椿鬼奴氏に金玉を蹴られるコトを
知らずに…。
【キュートン VS ザ・プラン9】
無事に終わったようです。
とても素敵な集団でした。
10年以上もしんじ氏の存在を
知らなかったコトを悔やむ彼の姿があった。
今秋、京橋花月で再戦があるかも、だとか。
そして色々仕事を終え、帰宅した月曜日。
再び警備会社を呼び、ドアを開けてもらう。
「カギを作るしかないか…」
と、呟く彼の視線の先にカギが!
その昔、と或る歌うたいは唄った。
『探すのをやめた時
見つかる事もよくある話で』と…。
一安心の彼。
嫌われ者が優等生で
人気者が落ちこぼれだった
時計があるから 離れて行く
本当のことに気が付く前に