昔々 あるところに

おじいさんとおばあさんがいました

おじいさんの日課は芝刈り

おばあさんの日課は川で洗濯

そんな2人にも1人の息子がいました

その息子は正義感のつよい男の子

悪さをするオニを退治しました

お陰で再び平穏な日々が訪れました

  

数年後おばあさんは亡くなりました

7月7日のこと

いつものように洗濯に向かったおばあさん

前日の雨で水かさが増していたのだろう…

  

おじいさんは悲しみました

頬がかわく時がありませんでした

おじいさんは毎日川へ出かけました

おじいさんは毎日川へ出向きました

おばあさんに会えるような気がして…

   

それから一年後の7月7日

いつものように土手に腰をかけている

おじいさんは川面に目を下ろす

そこにはまばゆい光が…

天の川が川面に映し出されていたのです

その中の一つが懐かしい輝き

きっとおばあさんなのでしょう

   

久しぶりにおじいさんは微笑みました

それから毎年同じ日に

おじいさんは川を訪れるようになった

   

そんな7月7日の夕べ