今日、彼は余興の為、伊予へ赴く。

伊丹空港に朝9時半に集合し、飛行機やバスに揺られて会場に到着したのが

13時頃、と浪花の地から程遠い場所だったらしい。

 

少しの休憩を得、本番に向かう。

移動の疲れもお客さんの笑い声により吹き飛んだのか、盛り上がる会場。

が、其れ以上に盛り上がっていたのが楽屋だった。

と言うのも楽屋の傍らのブラウン管には高校野球の模様が。しかも決勝戦だとか。

食い入る様に見入る出演者達。

あまり野球に興味の無い彼も何時しか画面に釘付けに…。

 

しかし、余興が終了したものの試合は1-1のまま延長戦へ。

飛行機の時間が有るにも拘らず動こうとしない出演者達。

 

『バスにもテレビが有りますから!』と見かねたスタッフの怒号。

バスに乗り込む面々。即、釘付け。

釘抜きでも使わないと動かぬ視線達。

 

バスは走り出す。…颯爽と。

しかし、矢張りバスのテレビ。電波が悪い。画面が揺れる。

 

揺れるバス。揺れる画面。

そんなコトはお構いなしに盛り上がりで大揺れであろうスタンド。

 

徐々に音声も途切れがちに。

その瞬間、画面が真っ暗に!

 

《何や!?》《どういうコトや!》《ガイドさん何とかして!!》と悲鳴が飛び交う。

 

が、深い山間、中々映らない…。

諦めかけたその時、実況の声が!

 

〈19-21です!〉と。

 

!!??

 

何故?さっきまで1-1だったのに何が起きたのか!?

どんなバカでかいホームランだ!?

 

数秒後、ブラウン管にはボールを奪い合う映像が。

どうやら【バスケットボール世界選手権】に切り替わっていたようだ。

 

そんなこんなで高校野球は再試合になった。実に凄絶な試合だった。

球児達の汗は輝いていた。明日も両チーム共、良い汗を。

素敵な高校野球…否、煌々野球を有り難う。

 

あ、野球と言えば今春に上演した【7-8X4月】が8月30日に発売されます。

どさくさ紛れの告知でした…。

 

 

青い風と白い陽射し

川は流れ ゲームは続くのだ