新元号「令和」を背負って活躍する期待の演歌・歌謡歌手について考えてみると、これらのアーティストは、既に実力を示したベテランから今年デビューの新星まで幅広く、今後「令和」時代の音楽シーンを牽引していくことが期待されています。

まず、石原詢子(いしはらじゅんこ)は、1988年に「ホレました」で「演歌のアイドル」エンドルとしてデビュー。数々の賞を受賞し、今年5月には「通り雨」をリリースしました。椎名佐千子(しいなさちこ)は中学生の頃から作曲家鈴木淳氏に師事し、2002年に「ご意見無用の人生だ」でデビュー。最新作は今年1月にリリースされた「漁火街道」です。

また、森山愛子(もりやまあいこ)は、アントニオ猪木氏によって「闘魂の歌姫」と命名され、2004年に「おんな節」でデビュー。最新作は「尾曳の渡し」で、前作「会津追分」に続くご当地ソング第二弾です。走裕介(はしりゆうすけ)は2009年に「流氷の駅」でデビューし、昨年は10周年記念コンサートを開催。最新作「春待ち草」はマイナー調のワルツで、新たな魅力を披露しています。

NHKの番組で細川たかしに見いだされた杜このみ(もりこのみ)は、2013年に「三味線わたり鳥」でデビュー。17年には「残んの月」で日本作曲家協会選奨を受賞し、今年3月には「花は苦労の風に咲く / めぐり雨」を発売しました。竹島宏(たけしまひろし)は2002年に「いいもんだ いいもんだ」でデビュー。今年3月には「噂のふたり」を発売し、話題となっています。

北山たけし(きたやまたけし)は、師匠・北島三郎の付き人を8年務め、2004年に「片道切符」でソロデビュー。ソロアーティストとして数々の賞を受賞し、今年2月には「兄弟連歌」をリリース。松原健之(まつばらたけし)は劇団前進座の舞台「旅の終わりに」で歌手として抜擢され、2005年に「金沢望郷歌」でデビュー。最新作は「最北シネマ」です。

岩佐美咲(いわさみさき)はAKB48在籍中の2012年に「無人駅」でソロデビュー。最新作は「恋の終わり三軒茶屋」で、5月29日にはコンサートDVD & Blu-rayも発売されました。加宮佑唏(かみやゆうき)は20歳で兄を亡くし、歌に救われた経験から歌手の道を選び、2015年にデビュー。今年7月には異例のセルフプロデュース作品を発表しました。

中澤卓也(なかざわたくや)は故郷の新潟県長岡市でのど自慢でチャンピオンになり、作曲家田尾将実氏に師事。2017年に「青いダイヤモンド」でデビューし、最新作は「茜色の恋」です。一条貫太(いちじょうかんた)は2018年3月に21歳でデビュー。「平成生まれの昭和なボイス」をキャッチフレーズに掲げ、今年1月には「やんちゃ船」をリリースしました。

新進気鋭のアーティストも多く、藤井香愛(ふじいかわい)は小学二年生からパフォーマンスアーティストとして活動し、2017年にデビュー。7月24日には新曲「真夜中の迷子」を発売予定です。門松みゆき(かどまつみゆき)は2歳の頃から演歌に親しみ、2009年に藤竜之介氏に師事して「みちのく望郷歌」でデビュー。様々な楽器にも精通しています。

新浜レオン(にいはまれおん)はビーイング初の演歌・歌謡アーティストとして、今年5月1日に「離さない 離さない」でメジャーデビューし、地元千葉県の成田

山新勝寺でヒット祈願イベントを開催しました。村木弾(むらきだん)は社会人として一度は歌手の夢を諦めましたが、独特な声質が認められ、2016年2月に舟木一夫氏のプロデュースでデビュー。最新作「明日へ手拍子」も舟木プロデュースによるものです。

辰巳ゆうと(たつみゆうと)は大学進学を機に上京し、20歳の時に「下町純情」でデビュー。同曲で第60回日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞し、新曲「おとこの純情」もフレッシュな純情演歌として注目されています。二見颯一(ふたみそういち)は幼少期から民謡に親しみ、2017年に日本クラウン演歌・歌謡曲新人歌手オーディションでグランプリを獲得。今年3月に宮崎県をテーマにした望郷演歌「哀愁峠」でデビューしました。

また、デビュー前の注目株として、11歳の頃に『関ジャニの仕分け∞』に出演し、その歌唱力で細川たかしに師事した彩青(りゅうせい)がいます。手塩にかけて育てられ、今年6月15日には「銀次郎旅がらす」でデビューしました。

これらのアーティストたちは、個々に異なるバックグラウンドやスタイルを持ちながら、「令和」時代の演歌・歌謡シーンに新たな息吹をもたらしています。彼らの活動から目が離せないことでしょう。新たな時代を象徴するようなエネルギッシュな演歌・歌謡が、これからの音楽シーンを彩っていくことに期待が高まります。