「わたしのプリン食べたの誰~!?」って、ドラマやなんかで
ありがちなセリフですよね。
あれ、正直なところ、昔から冷めた目で見てたんです。
なんでサッサと食べとかんかったんや~
また買ってくればいいやんか~
なんなら名前でも書いといたら~
ってね。
でも今になってわかる気がします。
ひとつ屋根の下に暮らしていても、自分の楽しみを奪われると
えもいわれぬほどに悔しい気持ち・・・。
私のキリンラガーを勝手に飲むな~
このセリフ、言いたくてもなかなか言えずにいたんです。
ちかごろの私は350ml缶を1本だけ
それもよっぽど飲みたい時だけ
だから量より質の人なんです、今の私は。
夫はというと自称味音痴で質より量の人。
毎晩3~4本飲むので自分で発泡酒を箱買いしています。
私は6本ずつ買って来ては大事に大事に冷蔵庫の奥のほうに置いて
飲みたくなる日を楽しみに、チビチビ飲んでいるのです。
それなのに夫が私のラガーを勝手に取ってきて
「やっぱりうまいね~」
などと言いながら飲むようになったのです。
なんで!?質より量の人やなかったの!?
私が大事に大事に1本ずつ楽しんでるのに!!
いっぺんに3本も4本も飲むような人は発泡酒でじゅうぶんやろ!?
とられるたびに心の中で何度叫んだかわかりません。
ある日、思い切って言いました。
「怒らんと聞いてくれる?」と切り出しておいて
「私のキリンラガー、大事に大事に飲んどるんやけど・・・」
いつものような嵐にはならず、この日は静かに終わりました。
後日、家に帰ると一番搾りが一箱、台所の私の席に置いてあります。
「なに、これ。」
一番搾りは違うんですけど。ラガーなんですけど。
笑いながらそう言うと、夫は自分の部屋へ持ち去りました。
「そんな気持ちがあるんなら、6本ずつでお願いします。」
別の日、ラガーが一箱置いてありました。
私は素直な気持ちで「ラガーありがとう!」と言ったのですが無視されました。
その日は私も珍しく栗あん入りの鯛焼きを買って帰り上機嫌でした。
息子たちは二人とも喜んでくれたのに夫はスルー。
まだあったかいよ~と勧めても今は要らんと不愛想。
翌日になっても食べてないので、栗が嫌いだったのかと気になる私。
本当のことを知りたくて訊ねても答えずに、せっかくの鯛焼きを
不機嫌まるだしで食べていました。
喜んでもらえると思ったのに、なんで怒られんとならんの?
傍で見ていた次男も悲しい気持ちになったと言います。
よくよく考えたすえ出た結論は、ビールの件。
たぶん嫌味のつもりでしたことを心から喜んで御礼を言われたことに
ムシャクシャしていたのだと思います。
私は嬉しければ素直に喜ぶし、皮肉や嫌味は受け付けません。
そんなことをする人は結局、自業自得の罠にはまっていくようです。
本当の気持ちを隠して素直に生きられない人はごまんといるでしょう。
お気の毒ですが、それでは運にも天にも見放されます。
素直が一番。
そう思える自分に感謝します。
つくづく、ひとって難しい生き物ですよね~。