こんにちは、元MSW、現包括支援センター管理者のDOです。今日はまたまた、連携の在り方を考えてみます。コロナ禍で面会制限はもはや当たり前。病院によっては病状説明にケアマネや包括、訪問看護等の同席は×、カンファレンス開催×、家族への指導×といった医療機関もあるでしょう。更には介護保険の認定調査は退院してからお願いします!というというところも・・・。
これって「仕方ない」ことでしょうか?うーん、だとしたら辛い・・・。
皆さんはこの1年で、院内外の多職種や多機関との連携の在り方にどのような変化はありましたか?私は地域の側から見て、病院(各MSW)毎に連携の方法や考え方に大きな差が出てきているように思います。院内の感染予防と連携を両立させることは、これまでの方法、つまり顔の見える連携(つまり、対面して連携する)では困難です。しかし、そうだからといって、クライエントの情報が口頭や書面のみだとどうしても不足してしまいます。その不足がサービス調整の遅れをはじめとしたクライエントへの不利益にもつながる危惧さえあります。このようなジレンマを皆さんも感じているのではないでしょうか。このような状況の打開策としては、やはりICTではないでしょうか。皆さんはメディカルケアステーション(MCS)をご存知でしょうか。近年注目されている医療介護連携のための無料かつ強固なセキュリティを持つICTツールです。更に簡単にいうと完全非公開型のコミュニケーションツールであり、LINEのように手軽にメッセージやデータ・写真等が投稿・共有できる優れものです。」
少しずつかもしれませんが各県の医師会を中心に普及していっているようです。利用には簡単な研修を受講し、IDを取得、パスワードを設定。業務用PCや業務用スマホさえあれば、ログインでき、いつでもどこでも!!院内外の多職種多機関チーム(グループ)と共有したい情報を投稿できます。ただし、これは個人単位で勝手にできるものではないと思います。あくまで病院長(施設管理者)から許可を得る必要があります(少なからずうちの県・地域はそうです)。また、業務を行う端末(スマホやPC)も準備が必要ですので、かかるコストについても承認を得る必要があります(組織への働きかけは必須ですね!!)。
ちなみに私は1年前までMSWをしていた時からこのツールを使用していました。とにかくいつでもどこでも!が非常にメリットを感じました。もちろんMSWの方は包括支援センターと異なり、毎日外に出ることはないかもしれませんが、いつでも!どこでも!というメリットを感じることは少ないかもしれませんが、面接や病状説明が終了後のアセスメントや病院の治療方針等を院外の多職種・他機関へリアルタイムに伝えたいと思った時に投稿できるのは良いのではないでしょうか。一回一回、部署に戻ってFAXしたり、電話したりするのって意外と手間と時間がかかりますよね。正直、効率悪いですよね…( ̄д ̄)その時間があれば他にできることがあるのではと思ったことありませんか?このツールは操作が非常に簡単ですので上手く活用すれば、事務的作業の負担が軽減され業務の効率化ができること間違いなしです。ツールが入っている端末が手元にあれば、面接室にいようが、病棟にいようが、どこでもリアルタイムに投稿して、情報共有することができます。
また、「投稿したとして、しっかり伝わっているか不安」という声もあると思います。これに対しては「了解」ボタンがあるため、押してもらうことで読んでもらったことを確認できます。逆に読みました!という自身のリアクションを伝えることもできます。ただし、文章をダラダラ書くのはナンセンス!解釈の仕方によっては、重大なミスにつながるようなこともあるので、ここに「伝えたいことを端的に分かりやすくまとめる」という言語化・文章化の技術も必要になってくるでしょう。
もちろん、緊急時や直接伝えるべき内容がある時は投稿するよりも直接連絡します。このように使い方には臨機応変さが重要です。
これまでは電話やFAXなどのツールが当たり前でした。しかし、現代はペーパーレスの時代、かつ情報はクラウドが主流になりつつあります。ある大先生(誰もが知るスーパーMSW)がこう言っていました。「社会の流れの中でMSWの役割や業務内容は変化する。ICTが主流となってくればMSWはそれを知る努力をしなければならない」と。
新たな常識やツールが出来た(出た)ことに対して、しっかり勉強して、自分の中で適切な知識・能力を身に付けていかなければMSWの関わり方、支援の在り方、連携の仕方は“時代遅れ”と言われかねません。もちろん、新しいツールを使えるだけの職場の状況もあるかと思いますが、いつでも使えるだけの知識と心の準備は大切だと思います。
ということで、ご興味のある方は下記URLをご覧ください!
https://www.medical-care.net/html/
コロナ禍だから、『仕方ない』報告や連携になってしまう。それで諦めないでほしい。
コロナ禍だからこそ、連携の在り方、情報提供の在り方を考え、工夫することが大切だと思います。今こそ自分自身のアップデートを!そしてMSWが地域とどのように連携していくか、発信していくか考えるチャンスではないでしょうか!!ともに頑張りましょう!
Do